舞台評
July 13, 2025
April 26, 2025
April 20, 2025
February 11, 2025
モーリス・ベジャール版『くるみ割り人形』は1998年に世界初演され、約半年後に東京バレエ団が日本初演を果たした。今回は7年ぶりの再演となる。母を亡くしたばかりの少年ビムの視点を借りて、振付家の原風景となるイメージやエピソードが、郷愁や多幸感をともなって描かれる。天井まで伸びるクリスマスツリーに代わり、巨大なヴィーナス像が姿を現し、その像によじ登ったり、祠のような像の内部に潜り込み、聖母子像の下で、ボッティチェリの絵画のヴィーナスになぞらえた母に抱きついたりと、少年のママンへの愛が炸裂する。本家『くるみ割り人形』ではドロッセルマイヤーが少女クララを夢の世界に導くが、本作のカウンターパートとなる"M..."は、時には少年ビムの父、また時には"クラシック・バレエの父"マリウス・プティパとなり、厳しいながらもビムが現実の世界で居場所を見いだす手助けをする。母を中心とした内的世界と、M...が導くダンスの世界を、猫のフェリックスが自由に行き来する。続きを読む
outofnice at 20:00
January 31, 2025
January 16, 2025
ウクライナ国立バレエ団(旧キエフ・バレエ団)が、ウクライナ国立歌劇場管弦楽団とともに、全国12都市をツアー中である。1月5日の東京公演ではロマンティック・バレエの代表作『ジゼル』を上演した。タイトルロールには、キエフ・バレエ学校で学んだアリーナ・コジョカルが出演を予定していたが、怪我で降板したため、ハンブルク・バレエ団プリンシパルの菅井円加が代役で登場した。菅井は、技術力、身体能力、音楽性、パとパを繋ぐセンスなど多方面に優れた、世界を代表するダンサーだが、全幕作品に出演する菅井を国内の舞台で観る機会は少ない。アルブレヒトは当初の予定通り、ウクライナ出身でハンブルク・バレエ団プリンシパルのアレクサンドル・トルーシュが務めた。
続きを読むoutofnice at 07:00
December 27, 2024
photo by Akihito Abe
勅使川原三郎は、スイスバーゼル市立劇場バレエ団での振付の為、2024年は年明け早々に日本を離れた。同バレエ団では、勅使川原作品のみを上演するプログラム"Verwandlung(変身、変容)"が組まれ、新作『Like a Human』と『Metamorphosis』(2014初演)を6月まで上演(11月にも再演)した。佐東利穂子は単独で2回アップデイトダンスを行ったが、その後に渡欧し、勅使川原に合流。共に6月までスイス、イタリア、フランスの10都市で公演を行った。帰国後にはその不在を埋めるかのように、アパラタスで次々と新作を発表し、8月からはトークライブも始まった。10月のテーマは「照明」。勅使川原が照明について話すというのだ。これは聞き逃す訳には行かない。
続きを読むjpsplendor at 22:29
