舞台評

February 19, 2026


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                           (C)Akihito Abe
                                            
勅使川原三郎が海外から迎えるダンサーは期待を裏切らない。2021年の『羅生門』にハンブルク・バレエ団のアレクサンドル・リアブコが出演して以来、ハビエル・アラ・サウコ、オフィーリア・ヤング、そして今回の『記憶と夢』にダリオ・ミノイアをそれぞれ単独で起用して来ている。その誰もが気高さと温かみを併せ持ち、内面からの美しさが滲み出ている。そういうダンサーしか勅使川原は選ばない。
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jpsplendor at 19:25
人気・実力ともにバレエ界を代表するトップダンサー9名が出演する、贅沢なガラ・コンサートが開催された。英国ロイヤル・バレエ団からは、マリアネラ・ヌニェス、高田 茜、ウィリアム・ブレイスウェル、そして同団元プリンシパルのエドワード・ワトソンが登場。マリインスキー・バレエからは、ディアナ・ヴィシニョーワ、永久メイ、チョン・ミンチョル、パリ・オペラ座バレエ団からはユーゴ・マルシャンが参加。さらに元ベジャール・バレエ・ローザンヌのジル・ロマンも出演し、一人2曲ずつ、パ・ド・ドゥやソロを披露した。続きを読む

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February 11, 2026

今年の日本バレエ協会関東支部神奈川ブロックの公演は、休館中の神奈川県民ホールに代わり、鎌倉芸術館で上演された。演目は夏山周久演出・再振付『コッペリア』全幕。スワニルダとフランツは、昼の部が岸本 凜と山下湧吾、夜の部が米沢 唯と秋元康臣で、清水健太が両公演ともコッペリウス役で出演した。続きを読む

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January 25, 2026

新国立劇場は開場から2007年までマリインスキー劇場版の『くるみ割り人形』を、2009年から2015年までは劇場新制作の牧阿佐美版を上演していた。牧版は、牧阿佐美バレヱ団がかつて上演していたジャック・カーター版がベースとなっていて、クリスマス・パーティ終了後の給仕たちのやり取りなど、要所要所に懐かしさを感じさせる演出が見られた。一方で、序盤に現代の新宿の風景を挿入したり、二幕の「アラブ」をアラブ文化成立前の古代エジプトに変更したりと、独特のアプローチも追加されていた。この頃まで年末公演は『くるみ割り人形』と『シンデレラ』を交互に上演していたため、牧版の上演は4シーズンにとどまっている。3作目となるウェイン・イーグリング版(2017〜2024年)は、アシュトン、マクミラン、マイヨー、ロビンスといったネオクラシック以降のボキャブラリーのガイドブックのような作品で、毎年上演されていたこともあり、"新国のくるみ"として定着しつつあった。そうした流れの中で今シーズン、新国立劇場では開場以来4作目となるウィル・タケット版『くるみ割り人形』が新制作された。続きを読む

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January 24, 2026

元ハンブルク・バレエのプリンシパル、菅井円加とアレクサンドル・トルーシュが、恒例となった新春のウクライナ国立バレエ来日公演にゲスト出演した。菅井は昨年、降板したアリーナ・コジョカルの代役として『ジゼル』に主演したが、その大成功を受けてか、今年は当初から菅井の出演が発表され、演目も菅井の超絶技巧が存分に堪能できる『ドン・キホーテ』であった。続きを読む

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December 04, 2025

11月18日から1週間にわたって上演された『ドン・キホーテ』は、全7公演に5人のキトリとバジルが登場する豪華な企画で、公演概要が発表された当初から話題となった。バジル役にゲストが一人加わるとはいえ、男女とも卓越した技術力が要求される古典の大作を、一つのバレエ団がこれほど多くのキャストで上演できるのは驚異的だ。わけても21日と24日のキトリは、ベテラン伝田陽美の全幕初主演ということもあり、ファン待望の公演だった。かくいう筆者も、子供向けバレエの名作『ドン・キホーテの夢』で伝田のキトリに魅了された一人で、21日の夜は大きな期待を胸に上野に向かった。続きを読む

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November 30, 2025

1832年にパリ・オペラ座で初演され、1972年にピエール・ラコットが復刻した『ラ・シルフィード』は、1984年に東京バレエ団が国内で初演した。団長の斎藤友佳理は1989年の公演で主役に抜擢されて以来、当たり役として再演を重ねた。斎藤はラコットから信頼を寄せられたリハーサル指導者でもある。東京バレエ団は国内外を通じて、本作の上演に最も適した環境が整っているカンパニーの一つだろう。前回2020年の上演時は、ロマンティック・バレエのスタイルを体現した沖香菜子の名演技に胸を打たれた。その舞台でエフィを踊った秋山瑛が、初役でタイトルロールを踊った3日の舞台を観賞した。続きを読む

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新国立劇場は開場の翌年から2020年頃まで、例外はあるものの、年末は『くるみ割り人形』と『シンデレラ』を交互に上演していた。『くるみ割り人形』はこの期間に三度プロダクションが代わっているが(今シーズン上演されるウィル・タケットは通算四作目だ)『シンデレラ』は一貫してアシュトン版を上演している。池田理沙子は2016年に新国立劇場に入団し、同年末に本作で主演デビューした。臆することなく生き生きとタイトルロールを踊る姿が心に残る。チャーミングな持ち味は役にぴったりであったが、今回はさらに磨きがかかった仕上がりであった。続きを読む

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October 12, 2025

東京バレエ団のために振付けられ、1993年に世界初演されたモーリス・ベジャール振付『M』が再演された。今年、生誕100年を迎える三島由紀夫を題材にした作品で、前回の上演は三島の没後50年にあたる2020年。この5年で世界情勢は大きく変化し『M』はいよいよ観る者への影響力を増してきたように感じられた。続きを読む

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September 26, 2025

2003年からヒューストン・バレエの芸術監督を務めるスタントン・ウェルチによる作品のみで構成されたガラが行われた。これまでウェルチが古典の全幕物を改訂した公演はあったが、筆者は彼の作品の魅力はアブストラクトな小品にあると思ってきたので、日本でこのようなガラが上演されたのは嬉しかった。ジョン・ノイマイヤーがハンブルク・バレエ団を去った今、芸術監督自らが振付をするバレエ団は希少である。

ウェルチの振付は、クラシックのボキャブラリーでダンサーを極限まで躍らせて音楽を視覚化するという意味ではウヴェ・ショルツに近いが、胸がキュンとするような叙情性があり、そういう意味ではナチョ・ドュアトを彷彿とさせ、さらにクスッと笑ってしまう動作や軽いキスを用いた愛嬌がある点では、トワイラ・サープの要素もある。続きを読む

jpsplendor at 21:27
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