August 23, 2026

《横浜バレエフェスティバル2026in鎌倉》

神奈川県民ホールの改装に伴い、《横浜バレエフェスティバル》が今年も鎌倉芸術館で開催された。

第一部のフレッシャーズ・ガラ前半は山内佑真、神谷杏慈、山室泰史、木山莉々衣が出演。『ライモンダ』より3幕のヴァリエーションを踊った木山は、精度の高いパを的確に音に乗せていた。後半の『パキータ』はウィーン国立バレエ団の中島耀とマリインスキーバレエ団のグジェレフ瞭舞を芯に、8人のジュンヌバレエYOKOHAMAのダンサーが出演。グジェレフの跳躍は床から飛び立つ際に力みが感じられず、まるでふわりと宙に浮くようであった。

第二部は、マリインスキーのヤーナ・パネヴァが、恵まれた手脚を大胆かつ伸びやかに使い、黒鳥のヴァリエーションを踊った。続いて、中島とグジェレフによる『眠れる森の美女』、新国立劇場の柴山紗帆と東京バレエ団の二山治雄による『ラ・シルフィード』が上演された。異なるカンパニーに所属するダンサーによるパ・ド・ドゥが見られるのは、夏のガラの楽しみの一つである。

第三部の冒頭は、パネヴァとグジェレフによる『ドン・キホーテ』のグラン・パ・ド・ドゥ。テクニシャン同士が、相手の見せ場を引き立て合いつつ生き生きと踊っていた。加瀬栞の『瀕死の白鳥』と続き、小池ミモザは、同じくモンテカルロ・バレエ団のアン・ジェヨンと共に、マイヨー振付『Dov'e la Luna』を披露した。ラストは秋山瑛(東京バレエ団)と二山による『タリスマン』。小柄で透明感のある二人の持ち味が生きる演目で、高いテクニックを事もなげに、余力を残して踊っていた。正確なクラシックのパの合間には表情豊かな演技が添えられ、ヒロインと風の神のやり取りが自然に立ち上がる。本作がガラのラストを飾るのは比較的珍しいが、そんな先入観をあっさりと払拭するような、技術力・表現力ともに隙のない舞台だった。

(隅田有 2026/08/02 鎌倉芸術館 14:00)



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