November 29, 2020

舞踊作家協会 連続公演第213回《時空を超えて世界を巡る》


舞踊作家協会の連続公演第213回《時空を超えて世界を巡る》では、大谷けい子が芸術監督を務め、歌と踊りを組み合わせた舞台を創り観客を楽しませた。彼女は、中国発の現代舞踊である鳳仙功舞踊の技術を身につけて舞踊界に登場したキャリアの持主。大鳳真陽振付の、中国風の大きな扇を使った女性トリオ『宇宙の樹』、譚嗣英の滑稽な振付を鈴木恵子が巧みに踊った『猪八戒』、鳳仙功出身の鈴木彩乃が自身振付けて踊った格調高い女性ソロ『永花』などを並べ、日本の現代舞踊と一味違う世界を披露した。その他に雑賀淑子振付のバレエ『アラビアの踊り』、渡邊美紀振付の子どものための踊り『さぁ、不思議の国へ…Hurry up』も加え、舞踊にはさまざまな世界があることを示した。

そして最後を大谷けい子振付の、和風を混ぜ込んだ色模様『内藤新宿色模様』で締めくくった。これは遊び人の亀三郎(西川箕乃三郎)を争う3人の女、お倉(大谷けい子)、小まん(曲沼宏美)、小梅(花柳奈光)の競演。津軽三味線の演奏が、派手な衣裳の3人の踊りをひき立てた。

(山野博大 2020/11/1 テイアラこうとう 小ホール)

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