April 01, 2013

『第70回全国舞踊コンクール』(バレエ・パ・ド・ドゥ部)

今年のバレエ・パ・ド・ドゥ部は、全7組中、6組がペアでのエントリーとなった(残る1組は女性のみのエントリー)。出場者のレベルの差は激しく、上位2組とそれ以外の組の得点が大きく開いた。そのため、第3位は該当なし、という結果に。全体を通して、ふたりの身長や体格のバランス、パートナリングの難しさが浮き彫りになった。

 1位は『ドン・キホーテ』第3幕よりキトリとバジルのグラン・パ・ド・ドゥを踊った太田麻里衣と浅田良和。所々で、ふたりの息が微妙に合わない部分や回転のミスが見られたものの、各々の技量やアピール力は突出しており、見事優勝をさらった。それにしても、元K-BALLET COMPANYソリストである浅田のコンクール出場には少々驚かされた。

2位は『海賊』第2幕よりメドーラとコンラッドのグラン・パ・ド・ドゥを踊った上山榛名と塚本士朗。ペアのバランスやフィーリングといった点では、出場組の中で一番しっくり合っていたように思われる。上山の清潔感のある踊りと塚本の紳士的な品の良さで手堅くまとめた。以下、『白鳥の湖』第3幕よりオディールとジークフリートのグラン・パ・ド・ドゥの浮島優・三船元維組が入賞1、『くるみ割り人形』第2幕より金平糖の精と王子のグラン・パ・ド・ドゥの大門智・清田奈保組が入賞2と続いた。

ちなみに、2位と入賞24名はいずれも貞松・浜田バレエ団に所属。同団の充実ぶりが窺えた。(宮本珠希 2013/3/29 13:30 めぐろパーシモンホール大ホール)





piyopiyotamaki at 02:15短評 
記事検索