舞台評

December 05, 2020


新国立劇場バレエ研修所の《バレエ・オータムコンサート2020》が行われ、研修所16、17期生、予科生が、新国立劇場バレエ団員のゲストに助けられて舞台を踏んだ。

オープニングにロマンティック・バレエの『ラ・シルフィード』第2幕よりを、そして最後にクラシック・バレエ『パキータ』のグラン・パを置き、その間に『シェヘラザード』のゾベイダとの奴隷のアダジオ、ボリス・アキモフと貝川鐡夫の今の時代の振付作品を配したプログラムは、若い研修生と観客にバレエの歴史の概略を教えるものだった。

シルフィードの服部由依、ジェームスの石井連が、森の妖精たちの優雅な集いを、パキータの吉田朱里、リュシアンの小柴富久修(ゲスト)が、フランス軍将校とそれを助けるジプシー女たちとのはなやかな出会いを踊り、研修の成果を示した。パキータを踊った吉田朱里の風格を感じさせる堂々たる身のこなし、『シェヘラザード』でゾベイダを踊った狩俣瑠風のしなやかな艶技が印象的だった。

ボリス・アキモフの『ボーイズ・アンシェヌマン』は男性4人の踊り。とかく女性中心になりがちのバレエの世界にあって、男たちもがんばっていることを見せるための一本だった。貝川の『ロマンス』は、女性6人の踊り。2016年11月の《Dance to the Future》の初演で、ショパンの曲を使い、さりげなく女性ダンサーの動きの流れの美しさを示した。

踊りの間に、映像による研修風景の紹介があった。ここでは、講師たちの熱心な働きが、研修生の成長に欠かせないものであることを知らされた。最後に第17期研修生が、それぞれ研修に臨む意気込みを語り、観客の応援の拍手のうちに《バレエ・オータムコンサート2020》は幕を下ろした。

(山野博大 2020/11/7 新国立劇場 中劇場)

jpsplendor at 23:27

December 02, 2020


小林和加枝ダンス展で、ていねいに仕上げられた現代舞踊の小品3本を見た。最初の『Energy』は、熊木梨乃の振付。高橋ゆかり、栗原理佐子、澤琴音と共に熊木が中心を踊った。彼女は小林門下。歯切れの良い動きが印象的な踊り手だ。その良さを芯に据え、踊りの楽しさをストレートに見せた佳品だった。
 
次の『こ木・こ木・こ木の…』は、小林和加枝が2011年のザ・ネリマ現代舞踊展で初演したもの。小林は、荻野陽子、荻野直子、武井良江に動くところをすっかり任せきり、武田晴子デザインの樹齢を経た大木を思わせる衣裳を身につけ、背を向けて中心に立ちつくす。タイトルの「こ木」のところに「古木」「枯木」「孤木」の漢字をあてはめると、これが深い森の景色であることがはっきりする。しかし小林は、そのあたりに何の細工も施さず、ひたすら老木を演じきった。
 
小林和加枝の師は、志賀美也子のところから巣立った塩穴みち子だ。塩穴は自分の世界にこもり、身辺の様子をこと細かに描くタイプの舞踊家だった。観客の理解を得ることにはあまりこだわらず、自分の詩の追求に専心したので「難解」と言われることが多かった。しかしひとたび、彼女の世界に引き込まれてしまうと、どこまでも奥へ奥へと共に進むことになる。小林は、塩穴のそのようなところを引き継いでいるのかもしれない。『こ木・こ木・こ木の…』は、ふとそんなことを思い起こさせる作品だった。明快な仕上がりの『Energy』の次に上演されたせいで、その創作の姿勢がいっそう強く印象付けられたような気がする。
 
最後は『一通の手紙』だった。小林和加枝の振付を中村友美門下のベテラン幕田晴美、小林門下の荻野陽子、荻野直子、高橋ゆかり、熊木梨乃の5人が踊った。それぞれのダンサーに個性を生かした動きを与え、五つのソロが同時に進行するような状態を作り上げ、そこに小さなドラマを潜ませた。ここに「難解」はなく、観客はしっかりと構成された踊りを見た満足感を胸に、晴れやかに家路につくことができた。

(山野博大 2020/11/6 川口総合文化センター リリア 催し広場)

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November 29, 2020


山本裕が新作『Night Parade』で芸術祭に参加した。無線機の発するようなとぎれとぎれの無機的な音が響く中で踊りが始まる。ストーリーはなく、1時間を動きで埋めつくした。山本は、京都の水谷みつるのところから石井みどり・折田克子へと進み、今では現代舞踊界有数の男性ダンサーのひとり。彼がここで使った動きは新しい時代の中からにじみ出てきたものであると同時に、日本の現代舞踊が長い時間をかけて積み上げてきた歴史を感じさせた。山本は、石井漠の系統を超えて江口隆哉、芙二三枝子らのアーカイブ作品などでも主要パートを踊れる蓄積を持つダンサーだ。

有路蘭、飯塚友浩、近藤みどり、鈴木遼太、藤村港平、船木こころ、南帆乃佳、脇坂優海香を、まずたっぷり動かし、彼自身と船木こころがそれそれ主要パートを踊り、さらにデュエットになる。サキソフォンの即興的な演奏も加わり。激しい起伏を伴う作品の核心が出現した。『Night Parade』はていねいに動きを選び、それを地道に盛り上げて行くことで、今の時代そのものを舞台上に出現させた佳品だった。

(山野博大 2020/11/4 座・高円寺2)

jpsplendor at 17:00

藤間蘭黄が、創作舞踊『徒用心(アダヨウジン)』〈セビーリャの理髪師〉と『禍神(マガカミ)』〈ファウスト〉の再演により《日本舞踊の可能性》を広げるための公演を行った。

モーツァルトのオペラ『セビーリャの理髪師』を翻案した『徒用心』は、2012年11月の第18回蘭黄の会で初演。台本を河内連太が書き、蘭黄の振付・主演で、五耀會のメンバーの協力出演を得ての上演だった。しかしその振付は、蘭黄の弟子の女性たちを使ってまず創り、それを五耀會のメンバーに移して初演の幕を開けたのだった。今回は、かつて最初に稽古場で『徒用心』を踊った女性たちの出演により再演を果たした。

アルマヴィーヴァ伯爵(藤間蘭翔)とロジーナ(花柳楽彩)をめぐる、髪結いフィガロ(花柳喜衛文華)らの大騒ぎを、色違いの衣裳を着た5人の女性舞踊家が達者に演じた。ナヴィゲーター役の桂吉坊(落語家)が開演前に内容をていねいに説明したばかりか、公演パンフレットにもストーリーを詳細に記し、ことの顛末を観客に伝えることに万全を期した上での上演だった。しかしそこまでやっているにもかかわらず、元のオペラになじみのうすい日本舞踊の観客には、入り組んだ人間関係のおかしさが完全に通じていなかったのではあるまいか。女性舞踊家5人の動きのやりとりのおもしろさを楽しむ段階で満足していたような気がする。

舞踊で複雑なストーリーを語ることは、なかなか難しい。だから日本舞踊は三味線伴奏の語りで成り行きを説明する。この『徒用心』もそうしているのだが、初めての場合はなかなか歌詞を聞き取れないものだ。だから、再演を重ねて、観客に慣れてもらわなければならない。この『徒用心』は、動きのおもしろさは十分に出来ている。何度も上演して観客の心にストーリーを焼き付けて行くうちに《日本舞踊の可能性》が拡がり、海外の人たちにも理解してもらえる演目になると思う。

『禍神(マガカミ)』は、ゲーテの長編「ファウスト」を藤間蘭黄が一人芝居に仕立て直し、2008年に中村梅玉が踊った。今回は蘭黄自身が、ファウストの多くの登場人物のすべてを一人で演じた。杵屋勝四郎の作曲・作調、藤舎呂英の作調で筋書を流し、ファウストの数奇な行状を手際よく伝えているのだが、一回聞いただけでは複雑なストーリーをなかなか理解できない。紫綬褒章受章が報道されたばかりの蘭黄の、多彩な動きのおもしろさに目を瞠るうちに幕が下りてしまう。このソロ作品も、再演を重ねて観客に十分に慣れてもらう必要がある。《日本舞踊の可能性》を広げて行くのは、なかなか大変だ。

(山野博大 2020/11/3 浅草公会堂)

jpsplendor at 16:50

舞踊作家協会の連続公演第213回《時空を超えて世界を巡る》では、大谷けい子が芸術監督を務め、歌と踊りを組み合わせた舞台を創り観客を楽しませた。彼女は、中国発の現代舞踊である鳳仙功舞踊の技術を身につけて舞踊界に登場したキャリアの持主。大鳳真陽振付の、中国風の大きな扇を使った女性トリオ『宇宙の樹』、譚嗣英の滑稽な振付を鈴木恵子が巧みに踊った『猪八戒』、鳳仙功出身の鈴木彩乃が自身振付けて踊った格調高い女性ソロ『永花』などを並べ、日本の現代舞踊と一味違う世界を披露した。その他に雑賀淑子振付のバレエ『アラビアの踊り』、渡邊美紀振付の子どものための踊り『さぁ、不思議の国へ…Hurry up』も加え、舞踊にはさまざまな世界があることを示した。

そして最後を大谷けい子振付の、和風を混ぜ込んだ色模様『内藤新宿色模様』で締めくくった。これは遊び人の亀三郎(西川箕乃三郎)を争う3人の女、お倉(大谷けい子)、小まん(曲沼宏美)、小梅(花柳奈光)の競演。津軽三味線の演奏が、派手な衣裳の3人の踊りをひき立てた。

(山野博大 2020/11/1 テイアラこうとう 小ホール)

jpsplendor at 16:22

November 22, 2020


新国立劇場バレエ団が、アレクセイ・ファジェーチェフ版『ドン・キホーテ』を、4年ぶりに再演した。この5月に新型コロナ感染が広まったために中止にした『ドン・キホーテ』を、新任の吉田都芸術監督が、5か月後に復活上演したのだ。

新国立劇場バレエ団が『ドン・キホーテ』を最初にとりあげたのは1999年3月で、それを吉田都はアンドレイ・ウヴァーロフを相手に踊った。以後、新国立劇場バレエ団はこの作品をたびたび上演し、私は酒井はな/小嶋直也(2000年3月)、宮内真理子/イルギス・ガリムーリン(2000年3月)、宮内真理子/小嶋直也(2002年5月)、寺島ひろみ/デニス・マトヴィエンコ(2007年7月)、寺島ひろみ/山本隆之(2009年10月)、米沢唯/福岡雄大(2013年6月)、木村優里/中家正博(2016年5月)と見た。そして今回は小野絢子/福岡雄大の24日を見ることにした。

ファジェーチェフ版の第1幕“バルセロナの広場”はにぎやかで踊りたっぷり。キトリの友人役の奥田花純と飯野萌子が街の人々を演ずるコール・ド・バレエと共に広場の空気を活気づけたところへ、小野のキトリがさっそうと登場して雰囲気を盛り上げる。

エスパーダ(木下嘉人)の登場、キトリとバジルのカップルにドン・キホーテ(貝川鐡夫)と田舎貴族のガマーシュ(奥村康祐)がからむところなど、次々に展開する場面をはっきりと作り分け、しだいに調子を上げて行った吉田都のていねいな舞台づくり、それに同調して曲想を自在にコントロールした指揮者の冨田実里の働きが、第1幕“バルセロナの広場”のにぎわいぶりを観客にくっきりと印象付けた。

キトリとバジルが逃げ出し、それをドン・キホーテとサンチョ・パンサ(福田圭吾)、キトリの父親のロレンツォ(福田紘也)とガマーシュが追って、居酒屋のシーンとなる。この場ではまず緩やかなテンポの朝枝尚子のカスタネットの踊りで、夕闇迫る街のはずれにある酒場の落ち着いた情景を見せる。そこでバジルの狂言自殺があり…。

ドン・キホーテがジプシーの居留地で一騒動起こした後、優美な“夢のシーン”となる。このあたりもさまざまに踊りを組み合わせ、場面の変化を楽しませた吉田の演出意図がはっきりと表れたところだ。ファジェーチェフ版は、公爵の館でのキトリとバジルの結婚式に出席したドン・キホーテとサンチョ・パンサが、次の冒険の旅へ出発するところであっさり幕を下ろす。

小野のキトリは動きの切れが良く、歴代のキトリと比べても出色の仕上がり。吉田新芸術監督の個々の踊りを大事に扱う演出の意図が随所にあらわれたファジェーチェフ版『ドン・キホーテ』再演だった。

(山野博大 2020/10/24 新国立劇場 オペラパレス)

jpsplendor at 14:46

H・アール・カオスを主宰し、白河直子とともに多くの舞台を創ってきた大島早紀子が、オペラ『トゥーランドット』の演出・振付で舞台に戻った。オペラ全体の演出を担当し、その中で白河直子をトップに、斉木香里、木戸柴乃、野村真弓、坂井美乃理、YUKIのダンサーたちを踊らせた。

大島は、ダンサーを吊って空中に舞わせる振付を見せることが多かった。それがこの『トゥーランドット』でも使われた。トゥーランドット姫(岡田昌子)はその求婚者に3つの質問を行い、それに答えられない者を容赦なく処刑した。しかし王子カラフ(芹澤佳通)は、みごとに3問を正解してしまう。求婚を拒んだトゥーランドット姫に対し、王子は明朝までに自分の名前を示すことができたらと逆に質問を投げかけ、夜明けを待つ。

大島は、舞台を大きく全面的に使い、空中にダンサーを配置してダイナミックにストーリーを進め、姫の難問を王子が解いて行く過程をいくつもの見せ場にこしらえた。宙づりの振付は、空中を自由に舞うところを見せることに尽きると考えがちだが、大島は空中でのポーズを多用し、それをアクセントに使い観客の視線をくぎ付けにした。この手法は、カーテンコールでも使われた。ダンサーたちが空中で動きを止めて姿勢を正し、観客の拍手に応えるところが、また美しい見せ場となった。

テンポの良い舞台進行、迫力あるダンス・シーンの展開を伴った大島の『トゥーランドット』は、新しいオペラの楽しみを創造した。H・アール・カオスはすでに創立25年になるが、大島、白河の勢いはいささかも衰えていない。舞踊の舞台への復帰が期待される。

(山野博大 2020/10/18 神奈川県民ホール 大ホール)

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November 18, 2020


SPACE FACTORYの《造形と舞台のあいだ展》シリーズ“夢の浮橋”第1章『苦悩の春』は、「源氏物語」に登場する、藤壺の宮(清田裕美子)、六条御息所(船木こころ)、葵の上(カナキティ)、空蝉(花柳ゆかし)の4人の女性の生き方を描いた舞踊作品だった。ナビゲーター(原佳代子)の語りで進行し、源氏役のテノール(鳥尾匠海)が女性たちの相手を歌で受け持った。この手法は、長唄でストーリーを伝え、それに舞踊を重ねる日本舞踊と同じ。しかし、他分野の舞踊と関わることで新しい語り物の世界を目指す。

六条御息所の霊と葵の上の葛藤シーン以外は、「源氏物語」に登場する女性たちの心情を、日本舞踊、現代舞踊、コンテンポラリー・ダンスなどの踊り手たちがそれぞれに描いた。どこかに舞踊で描くことを納得させるような「ひねり」の部分が欲しかった。しかし個々の踊りを連ねた場面展開には、どこか絵巻物を見るような優雅な感じが漂った。

舞台づくりの中心となった花柳ゆかしは、花柳茂香の門下。新しいことに挑戦する姿勢を受け継ぐ。日本舞踊以外のダンサーとの交流で、新しい舞踊の世界を開こうと、すでに何度もSPACE FACTORY公演を重ねている。コロナ禍を勇敢に克服して、貴重なワン・ステップを踏み出した『苦悩の春』だった。

(山野博大 2020/10/16 3331 Arts Chiyoda)

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November 16, 2020


熊川哲也 Kバレエ カンパニーが、3年ぶりに『海賊』を再演した。このバレエは、バイロンの詩劇「海賊」に着想を得てジョゼフ・マジリエが振付け、1856年パリ・オペラ座で初演した。しかしその後プティパの改定などがあり、近年ではロシアのバレエとして全幕の上演が行われることが多くなっている。

2007年、熊川哲也は海賊の首領コンラッドの腹心の部下アリの活躍を際立たたせた独自のバージョンを、メドーラ=吉田都、コンラッド=スチュアート・キャシディ、アリ=熊川哲也の配役で上演した。コンラッドが裏切り者のランケデムに撃たれるところで、アリがその前に立ちはだかり犠牲になるシーンが、衝撃を観客に与えた。今回の公演チラシでも、アリを演ずる山本雅也、伊坂文月、関野海斗3人の写真が最も大きく扱われており、熊川版『海賊』は、アリを中心に組み立てられたバレエであることが、明らかだった。

私が見た15日の配役は、メドーラ=成田紗弥、コンラッド=堀内將平、アリ=山本雅也、グルナーラ=小林美奈、ランケデム=石橋奨也、ビルバント=西口直弥、サイード・パシャ=ビャンバ・バットボルトだった。初演から13年を経た熊川版『海賊』は、手際のよいストーリー展開と活気あるダンス・シーンをリズミカルに融合した絶妙の仕上がりで、最近来日したウィーン国立バレエ(2018年5月、マニュエル・ルグリ版)、イングリッシュ・ナショナル・バレエ(2017年7月、アンナ=マリー・ホームズ版)、ミハイロフスキー劇場バレエ(2016年1月、ファルフ・ルジマトフ版)などにまさるみごとな出来栄えだった。

(山野博大 2020/10/15 オーチャードホール)

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November 15, 2020


バレエシャンブルウエストが、第88回定期公演で今村博明・川口ゆり子振付の『コッペリア』を再演した。幕が開くと、ポーランドのガルシア地方の、とある村の風景。2016年から使っているヴァチェスラフ・オークネフの舞台美術が、はなやかな雰囲気を漂わせた。

スワニルダを川口まり、フランツを藤島光太、コッペリウスを正木亮が演じた。川口まりは、2017年の『くるみ割り人形』で定期公演の主役デビューを果たし、その後の着実な成長ぶりが見込まれ、スワニルダに指名された(清里の野外バレエでは他にもいろいろと踊っている)。小柄でかわいらしいタイプだが、しっかりした動きを身につけており、芝居もできる。

バレエシャンブルウエストが定期公演で『コッペリア』を初めて上演したのは1996年だった。スワニルダ役の川口ゆり子、吉本真由美の着実な演技が手堅いストーリー展開と調和し、オークネフの美術・衣裳となじんで安心して見ていられるレパートリーの一本となっている。その後を川口まりら、次の世代が担って行くことになった。フランツの藤島光太は、四国高松の樋笠バレエ出身。勢いのある舞台さばきが爽やかだ。そして今回コッペリウスを演じた正木亮は、時に優雅な雰囲気を漂わせるところもあり、新しい役作りへの意欲がうかがえた。

市長の逸見智彦、村の人ソリストの山田美友、コッペリアの石本紗愛、時のワルツのソリストの柴田実樹と江本拓、夜明けの石原朱莉、祈りの石川怜奈、伊藤可南、河村美希、キューピッドの近藤かえでなど、新旧の団員がひとつになって、次の時代を目指そうという意気込みが感じられる『コッペリア』だった。磯部省吾指揮、大阪交響楽団の演奏。

(山野博大 2020/10/10 オリンパスホール八王子)

jpsplendor at 21:59
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