舞台評

May 07, 2018

バランシンの『セレナーデ』を東京バレエ団が初演した。女性三人のソリストは川島麻実子、上野水香、中川美雪。川島はバランシンの「後乗り」の音取りの面白みを見事に表した。連続のピルエットは着地のタイミングをギリギリまで引き伸ばして余韻を作り、ジャンプは空中での重心の移動をしっかりと見せる。パとパの繋ぎの絶妙な”ゆらぎ”によって、”エレジー”が立ち上がった。感情を込めずスタイリッシュに仕上げる『セレナーデ』も一つの正解と言えるだろう。しかし、ムーヴメントを介して情感をたっぷりと表現した東京バレエ団の解釈は、本作の核心をついているのではないだろうか。バランシンの振付作品の中でも日本で上演される機会が多く、国内の複数のカンパニーがレパートリーに持っている。そんな中、東京バレエ団のバージョンとしての特色がしっかりと現れた、完成度の高い舞台だった。続きを読む

outofnice at 08:30

March 08, 2018

東京シティバレエ団の創立50周年記念公演が、3月3日、4日、6日に東京文化会館で上演された。演出は石田種生で”大いなる愛の讃歌”という副題が付いている。大野和士の指揮で演奏は東京都交響楽団。1946年の『白鳥の湖』日本初演の際に、藤田嗣治によってデザインされた背景画が、本公演で再現された。続きを読む

outofnice at 22:25

November 24, 2017

モーリス・ベジャールの没後10年を記念し、命日である11月22日と翌23日に特別公演が開催された。第一部はモーリス・ベジャール・バレエ団(BBL)のメンバーによるジル・ロマン振付の『テム・エ・ヴァリアシオン』、第二部はベジャールの作品から抜粋し再構成した『ベジャール・セレブレーション』。第二部には東京バレエ団のダンサーも参加し合同での上演となった。続きを読む

outofnice at 11:54

September 24, 2017

東京バレエ団が、イリ・キリアン振付『小さな死』、ローラン・プティ振付『アルルの女』、モーリス・ベジャール振付『春の祭典』の三作を上演した。続きを読む

outofnice at 20:00

September 14, 2017

世界各国で活躍する若手ダンサーによるプロジェクト"Bright Step"。代表の西島勇人(ロシア国立バレエ・モスクワ)、副代表の奥村 彩(オランダ国立バレエ団)らを中心に結成され、2015年の旗揚げ公演以来、毎年、同世代の踊り手が一同に会し、舞台やワークショップ等の活動を精力的に行っている。第3回となる本公演も、進境著しい出演者による華やかな一夜となった。

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piyopiyotamaki at 18:35

June 24, 2017

第三回横浜バレエフェィティバルが開催された。今年も芸術監督に遠藤康行を迎え、日程は一日増えて金曜、土曜の二公演。AとBの二種類のプログラムが上演された。続きを読む

outofnice at 12:54

June 07, 2017

『ジゼル』をもとにした柳家花緑によるオリジナルの落語と、東京シティ・バレエ団がコラボレートした舞台が上演された。本作の初演は2015年。再演の今回はタイトルに"新"が加わり『新・おさよ』。東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の生演奏が付いた。続きを読む

outofnice at 20:00

April 09, 2017

前夜の公演終了後、パリ・オペラ座の新エトワールがアナウンスされたというニュースに、会場は沸いていた。昇進したのはマチュー・ガニオの代役を務めたユーゴ・マルシャン。日本の舞台でのエトワール任命は初である。
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outofnice at 23:23
当初予定のプログラム順が変更になり『中国の不思議な役人』から始まった。タイトルロールは木村和夫。登場の際の、手首から先を振るわせる異様な姿が強烈だ。不気味な男だが五分丈のシャツから伸びる腕はエレガントで、肌が見えている部分には女性的な柔らかさもある。脚の長いスラリとしたスタイルでありながら、しっかりと腰が入り、動きには隙がない。全身のコントロールが見事だ。これまで見た木村の舞台の中でも、特に心に残るパフォーマンスだった。今回が本役の踊り納めというのはいかにも残念である。木村以外の出演者も素晴らしかった。特に冒頭の群舞は、集団の迫力に加えて一人一人の自己主張もあり、エネルギーに溢れていた。幕開きの群舞が観客の心を掴み、それ以降の良い流れを作るのは、昨年10月の『ザ・カブキ』とも共通する。
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outofnice at 23:22

April 07, 2017

 出雲大社は縁結びの神様として知られる。そのお膝元にある出雲市民会館で、日本舞踊と西洋音楽、神話とオーケストラが“ご縁”あって結ばれ、豊かな実りをもたらした。そのきっかけを作ったのは、いわば神話のトリックスターとして出雲の外からやってきたプロデューサー、音楽監督、舞踊家、作曲家であるが、元々の土壌がなければ生まれない。フィクションである出雲神話を、素朴な信仰心によって生活に取り入れながら伝えてきた人々と風土があり、かねてより小中学校の部活動からアマチュア社会人まで音楽(合唱、ブラスバンド、オーケストラなど)が盛んであった出雲市の文化の蓄積があればこそである。地域独自の伝統、伝承、風土という文化資源をベースに、現代的(西洋近代的あるいはグローバル)な芸術文化が出会い、試行錯誤を重ねながら創造され、発信されたのがこの公演、作品である。

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inatan77 at 19:07
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