公演情報

May 13, 2020

<佐東利穂子>
2020年2月3〜11日、勅使川原三郎+KARAS《アップデイトダンス シリーズ第68弾》(カラス・アパラタス)で勅使川原三郎振付『オフィーリア』を踊る。

<酒井はな、橋本直樹>
2020年2月8日、《2020都民芸術フェスティバル:日本バレエ協会公演》(東京文化会館 大ホール)で、ヴィクトール・ヤレメンコ振付『海賊』を踊る。

<柴田恵美>
2020年2月14〜16日、《OM-2×柴田恵美公演》(日暮里サニーホール)で、真壁茂夫演出、柴田恵美 演出・振付『傾斜 -Heaven & Hell-』を踊る

<中森理恵、キム・セジョン、岡博美>
2020年2月15日、東京シティ・バレエ団公演(ティアラこうとう 大ホール)で、安達悦子振付『眠れる森の美女』を踊る

<平野亮一>
2020年2月16日、NBAバレエ団《ホラーナイト》(新国立劇場 中劇場)で、マイケル・ピンク振付『ドラキュラ』を踊る

<米沢唯>
2020年2月22、23日、新国立劇場バレエ団公演(新国立劇場 オペラパレス)で、ケネス・マクミラン振付『マノン』を、ワディム・ムンタギロフと踊る

<井上八千代>
2020年2月22日、《日本舞踊協会公演》(国立劇場 大劇場)で、義太夫『小栗曲馬物語』を踊る

<東野祥子>
2020年2月23、24日、魁文舎制作『コーポ・シューレアル』(スパイラルホール)を、人形デザイン・製作・パフォーマンスのスべンド・E・クリステンセン、歌手のイザベラ・レイフドッティアと踊る

<ケイ タケイ>
2020年2月28、29日、《音×花×舞》『未完の庭』vol.1 “グロリオサ” (シアターχ)を、作曲・ピアノ演奏の松本俊明、華道の大久保有加と踊る

<加藤みや子>
2020年2月29、3月1日、加藤みや子ダンススペース公演(俳優座劇場)で自作の『帰点』を踊る


《THE DANCE TIMES》選出月間ベストダンサーは、仲間の評論家をはじめとする多くの舞踊界の人たちとの噂話などに含まれた本音のところを参考にして、ダンス・タイムズ編集部で協議し、最終的に決めます。ひとつの公演からはベストの1件だけ、月間でひとりのダンサーをダブって選ぶことはしないというルールでやっています。

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May 11, 2020

<田中泯>
2020年1月9日、《ダンス 田中泯−オドリに惚れちゃって!−》(東京芸術劇場・シアターイースト)で、自作の『形の冒険供櫂爛ムカ版』を踊る

<前田旺志郎、長谷川暢、山口将太朗、山根海音、吉裕哉>
2020年1月10日、KAAT DANCE SERIES 2019公演(KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ)で、山田うん構成・振付・演出『NIPPON CHA!CHA!CHA!』を演じ、踊る

<出演者全員>
2020年1月11日、新国立劇場バレエ団《ニューイヤー・バレエ》公演(新国立劇場・オペラパレス)で、クリストファー・ウィールドン振付『DGV』を踊る

<勅使河原三郎、佐東利穂子>
2020年1月16日、KARAS《アップデイト・ダンス No.67》公演(カラス・アパラタス)で、勅使河原演出『音楽の捧げもの』を踊る

<井関佐和子、中川賢>
2020年1月17日、Noism1+Noism0《森優貴/金森穣 Double Bill》公演(彩の国さいたま芸術劇場・大ホール)で、金森演出振付『シネマトダンス―3つの小品』より「夏の名残のバラ」を踊る

<永橋あゆみ、今井智也>
2020年1月18日、谷桃子バレエ団70周年記念新春公演(東京文化会館・大ホール)で、伊藤範子演出・振付『Fiorito』を踊る

<ジェフ・モーエン、奥山由紀枝>
2020年1月26日、I.O Dance Flame Project《I.O DANCE FLAME 2020》公演(東京・両国シアターΧ)で、モーエン振付『Last Breath』を踊る

<成田紗弥、山本雅也>
2020年1月30日、熊川哲也Kバレエカンパニー公演(Bunkamuraオーチャードホール)で、熊川演出・再振付『白鳥の湖』を踊る

<高田茜、平野亮一>
2020年1月31日、《輝く英国ロイヤルバレエのスター達》公演(昭和女子大学人見記念講堂)で、アサフ・メッセレル振付『春の水』を踊る

《THE DANCE TIMES》選出月間ベストダンサーは、仲間の評論家をはじめとする多くの舞踊界の人たちとの噂話などに含まれた本音のところを参考にして、ダンス・タイムズ編集部で協議し、最終的に決めます。ひとつの公演からはベストの1件だけ、月間でひとりのダンサーをダブって選ぶことはしないというルールでやっています。

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February 01, 2020


ダンス・タイムズ編集部が選んだ2020年2月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、1月20日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。


◆二見一幸《Dance Gathering Performance vol. 8》
2月1、2日(こくみん共済coopホール(全労済ホール)/スペース・ゼロ)

◇二見一幸が、田保知里、井神さゆりらを使って『Love Songs』という作品を創る。かつてのスターダンサーの今に注目してみたい。(山野博大)


◆国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2020 (TPAM in Yokohama 2020)
2月8-16日

◇TPAM(ティーパム)とは、四半世紀前から続く舞台芸術プラットフォームである「国際舞台芸術ミーティングin 横浜」のこと。演劇、ダンスなど舞台芸術に関わる、国内外のプロフェッショナルなアーティスト、スタッフなどが集まり、情報を交換したり、ディスカッションをしたり、パフォーマンスを上演するイベントによって構成される。例えばダンサーにとっては、ここでの出会いが新たな作品を生んだり、公演の機会に繋がったり、また共に課題を話し合って動き始める機会になっている。近年はアジアとの連携を強化しており、2019年には海外41か国・地域から約400名、国内から約480名のプロフェッショナルが参加したという。イベントの中には一般に公開されているものもあり、また、フリンジ公演として多数の作品が横浜近辺で上演される。多様な人々による多様な表現を自由に見られるチャンスだ。特に今回は、舞台芸術の根幹に戻って身体表現を重視しており、ダンス、パフォーマンス公演が数多くプログラムされている。世界の、アジアの、日本の舞台芸術の潮流を見て、知って、考えて、語り合う貴重でスリリングな機会だ。(稲田奈緒美)


◆2020都民芸術フェスティバル:日本バレエ協会公演『海賊』全幕
2月8、9日(東京文化会館 大ホール)

◇メド―ラ/コンラッド/アリの役に、酒井はな/橋本直樹/高橋真之、加治屋百合子/奥村康祐/荒井英之、上野水香/中家正博/江本拓という豪華トリプル・キャストをそろえての上演だ。振付のヴィクトール・ヤレメンコはキエフ・シェフシェンコ記念オペラ劇場バレエ団の所属。若手のステージング・ディレクターだ。プロローグに原作者の詩人バイロンを登場させ、そこから嵐の海を往く海賊船へと場面を広げて行くらしい。どのように日本人スターダンサーを使いこなすか、実力をとくと拝見しよう。(山野)


◆『ねじまき鳥クロニクル』
2月11日〜3月1日(東京芸術劇場 プレイハウス)

◇インバル・ピントとアブシャロム・ポラックの二人は、これまでホリプロ主催のミュージカル『100万回生きたねこ』と百鬼オペラ『羅生門』の演出・振付・美術を担当し、彼らの唯一無二の世界観を日本の商業演劇の世界でも見せつけてくれた。そのインバル・ピント×ホリプロの第三作は、日本とイスラエルのアーティスト達の意欲的な共同制作だ。インバルは演出・振付・美術として創作の要を担うが、イスラエルのアミール・クリガー、マームとジプシーの藤田貴大が脚本と共同演出としてインバルを支え、大友良英は作曲と共に生演奏も務める。キャストも豪華で、「演じる・歌う・踊る」(公式クレジットより)メインキャストとして大貫勇輔、「特に踊る」ダンサーとして川合ロンや西山友貴が見られるのもダンス好きには嬉しい。コンテンポラリーダンスファンもぜひ足を運んでほしい。(折田 彩)


◆東京シティ・バレエ団『眠れる森の美女』全幕
2月15、16日(ティアラこうとう 大ホール)

◇昨年3月のトリプル・ビルで『眠れる森の美女』の見どころを抜粋した『オーロラの結婚』を上演した東京シティ・バレエ団が、ついに新制作で全幕を披露する。振付・構成は芸術監督の安達悦子で、振付指導はラリッサ・レジュニナ。キーロフ(現マリインスキー)バレエ団でキャリアをスタートしたレジュニナは、1991年の来日公演でオーロラを披露している。安達はマリインスキー版の本作に思い入れがあるそうで、二人のコラボレーションに期待が高まる。オーロラ役は中森理恵と斎藤ジュン。中森が久々にティアラの舞台に戻ってくるのも楽しみだ。(隅田 有)


◆第63回日本舞踊協会公演 
2月22、23日(国立劇場 大劇場)

◇毎年恒例の古典を中心とした公演。日本舞踊は近代に入って歌舞伎から分かれ、新しい舞踊表現を模索して今日に至っている。当該公演では、江戸時代に作られた歌舞伎舞踊、近現代の創作、そして令和の新作といった日本舞踊の様々な演目が現代を代表する舞踊家によって上演される。昼夜二部制、二日間、四公演。バランス良く充実した演目立てで、どの部もお勧めのラインアップである。(斎藤真帆)


◆新国立劇場バレエ団 『マノン』
2月22、23、26、29、3月1日(新国立劇場 オペラパレス)

◇昨年10月の『ロメオとジュリエット』が記憶に新しい新国立劇場バレエ団が、同じケネス・マクミラン振付でもガラリと雰囲気が異なる『マノン』を上演する。一途な少女ジュリエットを好演した小野絢子、米澤唯がそれぞれ、ファム・ファタルをどう踊るのか。そして、退廃的な時代の雰囲気をバレエ団全体でどう創り上げるのか。楽しみである。(吉田 香)


◆パリ・オペラ座バレエ団 『ジゼル』『オネーギン』
2月27日-3月1日(ジゼル)、3月5-8日(オネーギン)(東京文化会館)

◇二年前の来日公演時、日本の舞台で初めてエトワール任命がアナウンスされた。その時にエトワールに昇進したユーゴ・マルシャン、そしてベテランのマチュー・ガニオがダブルキャストで『オネーギン』のタイトルロールを披露する。もう一つの演目は、パリ・オペラ座の来日公演で上演されるのは約10年ぶりとなる『ジゼル』。ジゼルがクールランド公の隠し子とも解釈できるような、意味深な演出の一幕は見応えがある。ジゼルとアルブレヒトは3キャストだが、ミルタは全公演でオニール八菜の出演が予定されている(隅田)


◆ケイタケイ《音×花×舞》『未完の庭 vol.1 グロリオサ』
2月28、29日(シアターχ)

◇ケイタケイが、作曲・ピアノの松本俊明、華道の大久保有加と力を合わせて『未完の庭』という作品を創る。彼女の踊りの素朴な質感がどのように音楽、華道と混じり合うのか、楽しみだ。(山野)


◆オーチャード・バレエ・ガラ 世界名門バレエ学校の饗宴2020 
2月29日、3月1日(Bunkamura オーチャードホール)

◇世界の名門バレエ学校が集結する同公演。今回は、ベルリン国立バレエ学校、ロイヤル・バレエ・スクール、サンフランシスコ・バレエ・スクール、ハンブルク・バレエ学校、ワガノワバレエ・アカデミー、チューリッヒ・ダンス・アカデミーから選ばれし生徒が、それぞれ作品を披露する。プログラムも、各校の「歴史」や「今」を感じられる特色あふれるラインアップだ。未来への可能性を秘めたダンサーたちの競演は見逃せない!(宮本珠希)

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December 02, 2019

ダンス・タイムズ編集部が選んだ2019年12月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、11月20日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

◆名倉ジャズダンススタジオ《Spark x Spark vol.8》
12月6-8日(草月ホール)
◇名倉ジャズダンススタジオは、《CAN’T STOP DANCIN’》という大公演のほかに、2007年から《Spark x Spark》という会を毎年小さな舞台でやっている。ここでは、名倉のジャズダンスの小粋なステップの魅力に間近でお目にかかれる。この公演には”好きなこと やること 生きること”というサブタイトルが付いている。名倉加代子がほんとうにやりたいことを、しかと見届けたい。(山野博大)

◆勅使川原三郎・佐東利穂子『「忘れっぽい天使」ポール・クレーの手』
2019年12月12-15日(シアターχ)
◇コンテンポラリー・ダンスのファンは、往々にして抽象画が好きだ(と思う)。筆者もその一人であり、なかでもパウル(ポール)・クレーはお気に入りの画家であるから、勅使川原三郎がクレーを題材にした新作を上演すると聞いて喜んだ。タイトルの『忘れっぽい天使』は、晩年に病気で手が不自由になったクレーが鉛筆で描いた作品である。その天使に勅使川原は「魂の自由」を感じると言う。画家の商売道具である手の自由を奪われたクレーとその世界を勅使川原はどのように描くのだろうか。(吉田 香)


◆東京バレエ団『くるみ割り人形』
2019年12月13〜15日(東京文化会館大ホール)
◇新制作の『くるみ割り人形』と言えば、設定にひと捻り加えたり、演出に最新技術を駆使したりと、個性的なプロダクションが話題となるが、斎藤友佳理版はむしろ伝統を復刻させる演出・振付となるようだ。装置や衣装はモスクワやペテルブルグのアトリエに依頼し、主役の名前も「クララ」からロシア流の「マーシャ」に変わった。古典作品が再演を繰り返しながら徐々に変化していくのは、作品が生きている証拠であり、バレエという舞台芸術を長年見続ける醍醐味であるが、その後再び原点に戻るというのは比較的珍しい。斎藤の強い信念と研究者としての真摯な姿勢を感じるだけに、舞台の幕が上がるのが待ち遠しい(隅田有)

◆Noism1 + Noism0《森優貴/金森穣 Double Bill》
2019年12月13~15日、2020年1月17~19日(りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場/彩の国さいたま芸術劇場・大ホール)
◇長くレーゲンスブルク歌劇場ダンスカンパニーで芸術監督として活躍した森優貴が、今夏日本に拠点を移し、帰国後第1作としてNoismに新作を振り付ける。森は、音楽を巧みに視覚化した抽象的なコンテンポラリー作品から全幕バレエの改訂振付、ダンスオペラの演出まで手掛けることができる、スケールが大きく引き出しの多い振付家である。森が、高い身体強度を持つNoismのダンサー達にどれほど難易度の高い振付を与え、どこまで彼らの力を引き出してくれるのか期待したい。(折田)

◆いちやなぎ多鶴バレエ学園『REI*ISM  Catch me if you can』
2019年12月15日(アプラたかいし大ホール)
◇大阪を本拠地とするいちやなぎ多鶴バレエ学園。この学園の主軸として指導に携わる一柳 麗は、かねてより定評のあるその指導力のみならず、彼女の手掛けた作品がコンクールで入賞したり、外部団体から作品委嘱を受けたりするなど、近年、多岐に渡った活躍を見せている。今回の舞台は、ほぼ一柳の振付作品のみで構成されたマチネ&ソワレの豪華版であり、ベテランから新鋭まで、所属の垣根を超えた豪華ダンサー陣が共演。軽妙洒脱で音楽性に富む一柳のエッセンス=REI*ISMを、彼らはどのように抽出するのであろうか。濃密な舞台への期待が高まる。(宮本珠希)

◆現代舞踊協会《新進舞踊家海外研修員による現代舞踊公演》
2019年12月25、26日(新国立劇場小劇場)
◇現代舞踊協会が、次の時代を担ってもらおうと期待している池田美佳、工藤朋子、佐々木紀子が登場する。池田は、すでにはなやかな個性を認められ、多くの舞台を踏んできた。工藤は、鍵田真由美のところで踊るフラメンコの期待の星。佐々木は、二見一幸のところで創作を修行し、かなりの実績をあげている。三者三様の開花を拝見しよう。(山野)



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October 31, 2019

ダンス・タイムズ編集部が選んだ2019年11月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、10月20日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

◆日本バレエ協会《2019年度Balletクレアシオン》

2019年11月9日(メルパルク)

◇日本バレエ協会が若手振付家の発掘と育成のために毎年開催する本公演は、途中名称を変えながら、今年で通算58回目という。ここで若い振付家が創作に挑戦し、新たな可能性を開拓してきたことで、多くの振付家とダンサーが育っていった。今年は、若手から現在NBAバレエ団に所属する宝満直也に加え、もはや中堅、ベテランといえる遠藤康行と平山素子の三人が振付し、選りすぐりのダンサーたちが踊る。宝満作品は、セルゲイ・ラフマニノフの音楽を用いて、約30名のダンサーに振付けた「Four to Four」。遠藤作品はアルノルト・シェーンベルク作曲の「浄夜」から受けたインスピレーションを基に、人間の寛容さ、狂気、光と闇など、創造力を奥深く広げながら振付た「月下」。そして平山作品のタイトルは「サルコファガス」。ギリシャ語のsarx(肉体)+phagein(食べる)で、「肉体を食べるもの」という意味を持つ、彫刻や装飾を施されているエジプト石棺のことだそうだ。三者三様の意欲作が並ぶ公演になりそうだ。(稲田奈緒美)

◆Ballet Company West Japan《First Impression》

2019年11月10日(神戸文化ホール中ホール)

◇関西の雄、貞松・浜田バレエ団で長年トッププリマとして活躍した瀬島五月が昨年立ち上げた「Ballet Company West Japan」の旗揚げ公演は、『ショピニアーナ』『パキータ』そして自身とパートナーのアンドリュー・エルフィンストンが主演する山本康介振付『椿姫』の豪華トリプル・ビルだ。オーディションで選ばれたメンバーは、コンクール受賞歴も華やかで、いずれも今後の飛躍が楽しみなダンサーばかり。本公演の成功はもとより、これまで数々の大舞台で主演を務めてきた瀬島が、関西バレエ界の更なる発展・成熟を願い、満を持して発足したカンパニーの未来に、大なる期待を寄せたい。 (宮本珠希)

◆Tarinof dance company 『花の牙』

2019年11月20、21日(座・高円寺2)

◇振付・演出は、長谷川まいこ、坂田守。二人のしっかりした動きのやりとりは、見応え充分。(山野博大)

◆ミハイロフスキー劇場バレエ『パリの炎』『眠りの森の美女』

11月21、23、24日(東京文化会館)

◇4年ぶりの来日公演である。2011年にコンテンポラリー・ダンスの振付家ナチョ・ドュアトが芸術監督に就任した際には、大変驚いたものだ。しかし、ドュアトは、2014年にベルリン国立バレエ団の芸術監督として招かれ、わずか3年でミハイロフスキーを去っていた。その後、今年になってミハイロフスキーに復帰。精力的に新作を振付けているというのである。今回は、彼が同団に初めて振り付けた全幕バレエ『眠りの森の美女』を上演する(日本初演)。カラボスには、あのファルフ・ルジマトフがキャスティングされている。同時に上演されるのは、ソビエト時代に作られたパワフルなバレエ『パリの炎』。ドュアト体制の下で再出発したミハイロフスキーの現状を見ておきたい。(吉田 香)

◆大駱駝艦・天賊典式『のたれ●』

2019年11月21 - 24日(世田谷パブリックシアター)

◇昨年第一回種田山頭火賞を受賞した麿赤兒が、山頭火の漂泊と彷徨、逃走の人生とその作品からインスピレーションを受けた新作を発表する。タイトルは何とも意味深で、「のたれ」に「●」が打たれている。「のたれ死に」という言葉や山頭火の亡くなり方を連想するが、そこは麿のこと、単に彼の人生をなぞるのではなく、ひねりを加えた内容にしてくるだろう。小劇場界で活躍を見せる大津英輔の舞台美術も含めて楽しみだ。(折田 彩)

◆石井智子スペイン舞踊団公演『コハクノモリ』

2019年11月23、24日(東京芸術劇場シアターウエスト)

◇石井智子の大らかな演技が見どころ。こせこせした舞台づくりをしないところを買う。(山野)

◆Kバレエ・カンパニー『くるみ割り人形』

11月28日- 12月14日(Bunkamuraオーチャード、日本特殊陶業市民会館・フォレストホール、フェニーチェ堺、福岡サンパレス、とうほう・みんなの文化センター)

◇早いもので今年も『くるみ割り人形』の季節がやってきた。先陣を切るのはKバレエカンパニー。近年の改定版では、台本を掘り下げることによってファンタジーの要素が強められているものが多く、2005年に初演された熊川版はその代表だ。本作の少女クララは、くるみ割り人形だけでなく、人形王国のマリー姫も助ける、勇者のような役割を担っている。ヨランダ・ソナベンドの豪華な舞台美術・衣装も必見。(隅田有)

◆令和元年11月 国立劇場十一月舞踊公演「京舞」

11月29, 30日(国立劇場大劇場)

◇京都祇園の花街を地盤として息づいてきた京舞。その様々な様相を二十一年ぶりに東京で見ることができる貴重な機会。井上流五世家元・井上八千代を中心に総勢約六十人の祇園甲部の芸妓・舞妓が出演し、その魅力を存分に綴る。井上流は能や人形浄瑠璃の影響を受けた表現が特色の一つで、雅やかな趣とダイナミックさとを併せ持つ。芸妓・舞妓による上方唄『京の四季』、井上八千代、安寿子親子の義太夫・上方唄『三つ面椀久』などなど。両日とも大勢の芸妓が拍子木を打ち囃す、祇園ならではの手打ち「廓の賑」が掉尾を飾り、東京にいながら京舞の真髄を味わえる、見逃せない公演だ。(阿部さとみ)

◆中村恩恵×新国立劇場バレエ団「ベートーヴェン・ソナタ」

2019年11月30、12月1日(新国立劇場中ホール)

◇海外で活躍し、現在は日本でダンサー、振付家として活躍する中村恩恵。新国立劇場では、自ら創作し踊るコンテンポラリーダンス作品だけでなく、新国立劇場バレエ団とのコラボレーションも積み重ねてきた。ベートーヴェンの生き方にインスピレーションを受けて創作された本作は、そのような信頼関係を基に、振付家とダンサーが互いの豊かな創造力と高度な身体能力をぶつけ合うことで出来上がった作品。2017年に初演されて高い評価を得た作品が再演される。再演によって、動きの一つ一つがダンサーの内面と響き合いながら磨かれ、より繊細かつ大胆な表現が溢れる作品となるだろう。(稲田)

◆『Air/エアー』 

2019年11月30、12月1日(なみきホール)

◇以前は国際共同制作といえば、東京の創造型劇場と、西ヨーロッパ及びアメリカのカンパニー、劇場との間で行われるのが常であったが、今は様々な国のアーティストと日本全国の劇場やカンパニーとの間で積極的な共同制作が行われている。この『Air/エアー』は、フィンランドのエアリアルアーティストと日本のパフォーマー、ダンサーが東京、高松、福岡でアーティスト・イン・レジデンスを行い、福岡で公演を行うという意欲的かつグローカルな試みだ。ながめくらしつ作品でも活躍する目黒宏次郎、森山開次作品やNibrollで抜群の身体強度と際立った個性を見せる浅沼圭ら、コンテンポラリーダンス好きにも訴求力のある出演者が名を連ねた。小規模ながら、福岡まで訪れる価値のある唯一無二の公演だ。(折田)


outofnice at 20:50

October 02, 2019

ダンス・タイムズ編集部が選んだ201910月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、930日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

 

FESTIVAL/TOKYO
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5-1110日 

今年で12回目の開催となる「フェスティバル/トーキョ19」。東京で開催される多彩な舞台芸術祭として、毎年話題を集めてきた。今までそのロゴは「F/T」と、アルファベット二文字のシンプルかつシャープなものだったが、今回から人物イラストが「F」「T」を緩やかに、流れるように形作るものに変化した。それは、「人と都市から始まる舞台芸術祭」というコンセプトをより強く発信するためだそうだ。高田唯氏のアートディレクション、芳賀あきな氏のイラストレーションによるこのロゴは、人と舞台芸術の関係性、そこで生まれる時間や空間の豊かさを新たな視点から象徴的に語っている。そして今回のテーマは「からだの速度で」。人のからだが動き、すれ違い、交わり、ぶつかり、離れていくことから生まれる芸術が、演劇、ダンス、音楽、美術、映像など多様なジャンルを用いて、あるいは舞台作品だけでなく、サイトスペシフィックなパフォーマンスや教育普及プログラムなど、様々な出会いを用意してくれている。何を見るか、どこで体験するか、まずはHPを眺めてみてほしい。(稲田奈緒美)

ルッシュワルツのダンス公演2019:内田 香振付『note』『Cr088rOad
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3 (セシオン杉並)
内田 香が主宰するルッシュワルツの公演は、いつも現代舞踊界のトップクラスの女性ダンサーをそろえて、はなやかな舞台を繰り広げてきた。昨年あたりから、内田の踊りの質に変化が見えてきたような気がする。今年はどんな舞台を見せてくれるのか、成熟の域に達した内田のダンスが楽しみだ。 (山野博大

阿佐美バレエ団『三銃士』 
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56 (文京シビックホール)
阿佐美バレエ団は、プロコフスキー振付の『三銃士』を1993年の初上演以来たびたび再演してきたが、今回は2年半ぶり。おもしろく仕組まれた西洋チャンバラ劇をまた楽しみたい。(山野)

 

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団・東京シティ・バレエ団《オーケストラwithバレエ》『アルルの女』

106日(ティアラこうとう大ホール)

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と東京シティ・バレエ団による、恒例のコンサート《オーケストラwithバレエ》。今回のプログラムはビゼー作曲『アルルの女』。この名曲に石井清子の新作振付が付くとあっては絶対に見逃せない。昨年の、バレエ団創立50周年記念公演『白鳥の湖』〜大いなる愛の讃歌〜で道化を踊り、高い技術と華のある演技で会場を沸かせた岡田晃明が、フレデリ役で主演する。また本来姿を見せないはずのアルルの女が石井版には登場するようだ。7月に上演された『ロミオとジュリエット』でジュリエットを踊った、庄田絢香がキャストされている。天性の音楽性と明快な演出の石井マジックが、存分に味わえる舞台になるだろう。(隅田有)

 

東西名流舞踊鑑賞会

1012日(国立文楽劇場)

毎年恒例の日本舞踊の公演。今年もバリエーション豊かに、充実した内容が大いに期待できる。

〈第一部〉地歌『松竹梅』は(山村光、若有子、若、若隼紀、侃)五人立により華やかに。長唄『昔噺たぬき』(藤間良太郎)はユーモラスに。長唄『二人椀久』(花柳基、小三郎)は恋の夢の世界を。清元『吉野雪』(若柳壽延、祐輝子)は源義経と静御前の切ない別れを。一中節『辰巳の四季』(井上八千代)は扇一本で様々な風物を描き出す。

〈第二部〉地歌『由縁の月』(楳茂都梅咲弥)は女の複雑な胸中を綴り、清元『鳥さし』(花柳禮次郎)は洒脱な世界観を。長唄『綱館』(尾上菊之丞、若柳吉蔵)は勇者渡辺綱の館に、鬼が綱の伯母に化けてやってくるというストーリーを素踊りで。地歌『鐘が岬』(吉村輝章)はしっとりとした情緒と恋の恨みとを。地歌『菊慈童』(山村友五郎)は深山に住む不老不死の少年が身の上を語る。適材適所の配役で、どれも見逃せないラインナップだ。(斎藤真帆)

 

NBAバレエ団『海賊』

101920日(東京文化会館大ホール)

20183月に初演され好評を博した久保紘一版は、明快なストーリーやエンターテイメント性に富んだ演出が魅力であるが、今回の再演では、楽曲の追加や衣裳の刷新など新たに手が加えられ、ブッシュアップされているという。また、新たなキャストもお目見えし、より一層華やかな舞台となるに違いない。(宮本珠希)

 

新国立劇場バレエ団『ロメオとジュリエット』 

101920242627日(新国立劇場 オペラパレス)

 新国立劇場バレエ団のレパートリーとしてしっかりと定着した『ロメオとジュリエット』(ケネス・マクミラン版)。今回はタイトルロールに個性の異なる3組のキャストが用意されている。盤石のパートナーシップで日本のバレエを牽引する小野絢子&福岡雄大。小野と共に同バレエ団を代表するプリマ、米沢唯の相手には、初役の渡邊峻郁。ノーブルでクールな印象の渡邊が、どのようにロメオを生きるのか、非常に楽しみである。ちなみにこの回は、ティボルトに福岡が初めてキャスティングされており、見どころ満載。そして、もう一組は共に初役というフレッシュな木村優里と井澤駿。その他、マキューシオ、パリス、キャピュレット夫人など、脇を固める布陣も豪華なのが、新国の特徴だ。どの回も見逃せない。(吉田 )

 

テロ・サーリネン×韓国国立舞踊団『VORTEX

1025-27日(KAAT神奈川芸術劇場 ホール)

 フィンランドのコンテンポラリー・ダンス界の旗手、テロ・サーリネン。今回は、韓国の伝統舞踊を専門としている韓国国立舞踊団を引き連れての来日と聞いて驚いた。しかし、サーリネンは、フィンランド国立バレエ団でクラシックバレエダンサーとしてキャリアをスタートさせたが、その後、日本に留学して伝統舞踊や舞踏を学んでおり、世界各国のカンパニーに振付の経験もあり、アジアの身体にも強い興味を持っているという。タイトルの『VORTEXは「渦動」の意味。伝統と革新をミックスして、どんな渦を起こし、観客を巻き込むのだろうか。(吉田)

 
北村明子Cross Transit project『梁塵の歌』 
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25-27 (シアター トラム)
昨年10月の《KAATダンス・シリーズ 2018》における『土の脈』は、アジアの舞踊家との交流から確かなものを引き出した偉品だった。それに続く『梁塵の歌』に期待する。(山野


東京バレエ団《東京バレエ団×勅使川原三郎 新作 世界初演

ジョージ・バランシン『セレナーデ』/モーリス・ベジャール『春の祭典』》

1026日、27日(東京文化会館大ホール)

モーリス・ベジャールを筆頭に、数々の巨匠と共同制作した作品を発表してきた東京バレエ団が、日本人の振付家としては初となる、勅使川原三郎に依頼した作品『雲のなごり』を世界初演する。音楽は武満徹。バレエ団はすでに2016年にオペラ『魔笛』で勅使川原の振付を経験しており、独自のダンスメソッドを体得したダンサーたちが、新境地を見せるのではないだろうか。東京バレエ団からは、プリンシパルとソリストら5名が出演。さらに佐東利穂子が共演し、本作でも圧巻のダンスを見せるだろう。バランシンの『セレナーデ』とベジャールの『春の祭典』が同時上演される。(隅田)

 



 

 



piyopiyotamaki at 20:50

May 01, 2019

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、420日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

【ダンス・タイムズがお勧めする 2019年5月公演】

◆勅使川原三郎ダンス公演『シナモン』

5月2〜6日(シアターX)

◇待望の再演。ポーランドの作家、ブルーノ・シュルツの作品を基にした上演は3年ぶりである。2016年の初演当時「私たちが踊った数多くの重要な作品群から育まれた栄養素が成長した期間限定の集大成」と勅使川原三郎本人が言っていただけあって、素晴らしい出来であった。

http://www.dance-times.com/archives/5047949.html

シュルツの『肉桂色の店』のテキストを佐東利穂子が朗読し、グロテスクで憂鬱だが、夢の様に美しい街並みが舞台上に創出される。肉桂の匂い漂う摩訶不思議な世界に出かけよう。(吉田 香)


◆『ダーナの泉』作:岡本由利子

5月4日(西国分寺いずみホール)

◇岡本由利子というまったくの無名の人が台本を作り、作曲したバレエ『ダーナの泉』が上演されることになった。新国立劇場バレエ団でピアノを弾き、時にオーケストラの指揮もしてバレエ界で特殊なポジションにある江藤勝己が、振付をはじめ全面的に協力して、この公演は行われる。その成果を確認しなければならない。(山野博大)


◆ローザス『A Love Supreme〜至上の愛』『我ら人生のただ中にあって/バッハ無伴奏チェロ組曲』

5月9〜12、18、19日(東京芸術劇場・プレイハウス)

◇ローザスが日本初演の2作品を携えて、2年ぶりの来日公演を行う。『A Love Supreme』はサルヴァ・サンチスとの共同振付で、ケースマイケルの真骨頂である音楽を視覚化した構成と、サンチスの作り出すムーブメントの妙を楽しめる。『我ら人生のただ中にあって』はバッハの無伴奏チェロ組曲全曲を用いて踊られる男性三人、女性二人の作品で、ケースマイケル自身も出演する。初演から共演しているジャン=ギアン・ケラスによるチェロの生演奏も嬉しい。2作とも、ダンスファンのみならず、ジャズやクラシックを愛する音楽ファンの心をも打つ作品だ。ぜひ視覚と聴覚両方で名作を満喫してほしい。(折田 彩)


◆スターダンサーズ・バレエ団:鈴木稔振付『シンデレラ』

5月11, 12日(テアトロ・ジーリオ・ショウワ)

◇今年の5月はシンデレラの“あたり月”。新国立劇場、Kバレエ・カンパニー、そしてスターダンサーズ・バレエ団が、それぞれに異なる振付・演出で上演する。わけてもスタダンの鈴木稔版は心温まるバージョン。気立ての良いシンデレラが、日々の暮らしの中で築き上げた可愛らしい応援団に見守られて、ソウルメイトと結ばれる。主役二人は舞踏会より以前に出会っていて、王子は灰かぶり姿のシンデレラの内面の美しさを感じ取る感性を持っている。アダージオやワルツなど振付に見所が多く、英国製の被り物のネズミや、王子が馬に乗るシーンはコミカル。バレエファンから子供まで幅広い層を魅了するプロダクションだ。(隅田有)


◆ジェームズ・ペット、トラビス・クローセン『Elevation〜昇華〜』

5月21日(セルリアンタワー能楽堂)

◇近年の英国ダンス界で、最も革新的かつ思索的なダンスを次々と発表している一人がウェイン・マクレガーであろう。彼が率いるランダム・ダンスカンパニーでの活動のみならず、英国ロイヤルバレエ団の常任振付家としても作品を発表し、また語り、記すことで常に注目を集めている。そのカンパニー・メンバーとして活躍するジェームズ・ペットとトラビス・クローセン・ナイトが、自ら振付けた作品を引っ提げて初来日公演を行う。プロデュースするのは、英国でデザイナー、プロデューサーとして活動する塚本行子が主宰するプラットフォームのファビュラ・コレクティブ。上演する作品は、ジェームズ・ペットがカフカの小説『掟の門』からインスパイアされた同名の新作ソロ、トラビス・クローセン・ナイトが日本の神道をモチーフにしたという新作ソロ「塩と水」、そして二人の共作「informal Between」だ。こちらは昨年サドラーズウェルズ劇場で初演され、高評を博した作品だという。筆者は実際に彼らの作品を観たことはなく、ウェブ公開された映像や断片的な情報、そしてウェイン・マクレガーやサドラーズウェルズ劇場という名前から推測するしかないのだが、彼らがカンパニーで身体と創造性を徹底して鍛えられ、革新的な試みと深い思索の実践を共有することを通じて、ダンサーとして、振付家として即発され続けたことは容易にわかる。その静かな火が、日本の能楽堂という場で新たなかたちを生み、燃え上がるのを見たいものだ(稲田奈緒美)

◆熊川哲也Kバレエカンパニー『シンデレラ』

5月24〜26日(東京文化会館)

◇2012年の初演時には、全12公演がソールドアウトという快挙を成し遂げた同作は、今回、4組の主役カップルによって上演される。中でも、昨年、ともにプリンシパル・ソリストとして入団した成田紗弥、高橋裕哉の初主演に期待も高まる。随所に熊川の美意識やユーモアが盛り込まれた演出や、ヨランダ・ソナベンド&レズリー・トラヴァースによるこの上なく豪華な舞台美術・衣裳など、見どころ満載の大作は見逃せない!(宮本珠希)


◆Co.山田うん『プレリュード』

5月24〜26日(世田谷パブリックシアター)

◇今年も年明け早々からアクセル全開で活動しているCo.山田うんが、オーディションでセレクトした新メンバーを迎え、新作公演を行う。ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」、ラヴェルの「クープランの墓」より前奏曲など、様々な「プレリュード(前奏曲)」に乗せて圧巻の群舞が繰り広げられる。元Noism1の吉裕哉らが加わり更に厚みを増したカンパニーが、未来の本編に向けてどのようなプレリュードを奏でるのか、期待をもって見守りたい。(折田)

◆5月特別企画公演《神々の残照―伝統と創造のあわいに舞う―》

5月25日(国立劇場)

◇国立劇場といえば日本の伝統芸能の殿堂だが、多様なジャンルを越境しながらダンスの魅力を発信する事業を、アーツカウンシル東京と共に始めるという。ダンスという広大な海からこの事業が光を当てるのは「言葉と身体」。言葉と共にあるダンス、言葉に触発されたダンス、言葉では表現できないことを表すダンスなどなど、このテーマは実に奥深く、幅広い。今回は“神”をキーワードに、日本舞踊「翁千歳三番叟」(尾上墨雪、花柳寿楽、若柳吉蔵)、インド古典舞踊「オディッシー」(小野雅子、シルシャ・ダッシュ他)、トルコ舞踊のメヴラーナ旋回舞踊「セマー」(コンヤ・メヴラーナ楽団)、コンテンポラリーダンス「いのちの海の声が聴こえる」(構成・振付・演出:笠井叡、出演:近藤良平、酒井はな他)が上演される。時代と地域を縦横に巡る意欲的なプログラムだ。これらが一堂に会することで、それぞれのダンスの背景にある文化と歴史、ダンサーや振付家たちの身体と言葉が渦巻き、化学反応を起こすに違いない。その言葉と身体の震えを体感し、ダンスの力を全身に浴びてほしい。(稲田)


◆新国立劇場ダンス公演:森山開次『NINJA』

5月31日〜6月9日(新国立劇場小劇場)

◇森山開次が新国立劇場の企画制作で発表する、大人も子供も楽しめるダンスの第二弾は『NINJA』。大評判の前作『サーカス』は、劇場全体がオモチャ箱のように飾り立てられ、ユニークな登場人物たちがアクロバティックなダンスを見せた。今回はタイトルの忍者はもちろん、蛇・蛙・蛞蝓の三すくみなど、個性豊かな和のキャラクターが大活躍。趣向を凝らした大道具・小道具と共にケレン味あふれる舞台になりそうだ。すでに新国立劇場の公演チケットは完売で、先日追加公演が発表されたところ。こちらもすぐに売り切れてしまいそうなのでご用心を!(隅田)


◆堀内充 《BALLET COLECTION 2019》

5月31日(めぐろパーシモン大ホール)

◇堀内充は、それまで兄の堀内元と一緒にやっていた《BALLET COLECTION》を、2016年から単独でやるようになった。彼の創作は音楽をよく聞いて、それに無理のないバレエのステップをぴたりとつけて行くというもの。無理な動きの連続で固めたような「創作」が多い昨今、彼の作品の柔らかな感触に救いを求めるファンも多い。(山野)




outofnice at 20:18

April 01, 2019

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、320日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

【ダンス・タイムズがお勧めする 2019年4月公演】


◆mami dance world(北村真実)『未来ノ水』

4月4〜7日(座・高円寺1)

◇1990年代から、激しい動きを重ねて作品を創り続け、そのトップを踊ってきた北村真実が、使い過ぎた脚の故障と折り合いをつけながら、まだ踊る。古くからの常連、新白石、ラビオリ土屋、古賀豊、伊澤百惠らに、新進の大前裕太郎、米沢麻佑子、津田ゆず香らを加えた舞台の行方を見届けたい。(山野博大)


◆NHKバレエの饗宴2019 

4月6日(NHKホール)

◇すっかり春の風物詩となった本公演は、国内有数のカンパニーが一同に会し、それぞれのレパートリーを披露する豪華なプログラムだ。本年は、東京バレエ団による『セレナーデ』、牧 阿佐美バレエ団の『ドン・キホーテ』第3幕、東京シティ・バレエ団の『Octet』と、いずれも定評のあるラインアップに加えて、大植真太郎と辻本知彦によるC/Ompanyが、コンテンポラリー作品『bolero/忘れろ』を上演。また、ヒューストン・バレエ団から、プリンシパルのカリーナ・ゴンザレス&吉山シャール ルイ・アンドレも出演し、同団芸術監督のスタントン・ウェルチ版『ロミオとジュリエット』からバルコニーのパ・ド・ドゥを踊る。平成最後に相応しい充実の舞台となるであろう。(宮本珠希)


◆ホフェッシュ・シェクター・カンパニー『ポリティカル・マザー』

4月6〜11日(オーチャードホール)

◇バットシェバ舞踊団で踊り、2000年代からロンドンで活躍するシェクターは、ダンサーで振付家、さらにミュージシャンでもある。シェクターが振付だけでなく作曲も担当した本作は、エレキギターとドラムの大音響が響き、リズムの変化で鮮やかに場面を展開させる。2010年の日本初演は絶賛された。ダンスそのものも面白いがメッセージ性も強く、観客を飽きさせない。このたびタイトルに“ザ・コレオグラファーズ・ カット”が加わった。KAT-TUNの上田竜也ほか3名の日本人キャストが出演する今回の公演は、新たな驚きがあるだろう。(隅田有)


◆勅使川原三郎/KARAS《アップデイトダンス》No.61『泉』

4月12〜20日(カラス・アパラタス)

◇佐東利穂子が初めて振付、演出、照明を担当し、自身が出演するソロ作品。最近は一人でも海外公演をこなすなど、パフォーマンスにおいては頼もしさが増しているが、振付、演出、照明という創作の能力に関しては、未知数である。これまでも勅使川原をサポートして来ただけに、満を持してという感もあるが、彼女が作品をまるごと独力でと聞いた時には、驚きがあった。しかし、ここ数年、ヨーロッパでは佐東への振付の依頼がすでにあったのだという。そして、今年6月に初振付作品のパリ公演が決まり、その前にホームのアパラタスで発表することになったのがこの『泉』である。しかも9月には、イタリアで、彼女が振付する別の新作の上演が決まっているというのだから、驚きだ。世界中から期待されている佐東が、振付家としての一歩を踏み出す瞬間に立ち会えることがとても嬉しい。(吉田 香)


◆《北海道舞踏フェスティバル》

4月19日〜7月14日(札幌市、余市町、美唄市、函館市、台湾・台北の各会場)

◇1950年代末から1960年代の日本で生まれた新しい舞踊ジャンルである舞踏は、今や「butoh」として世界に知られるようになった。様々な国で舞踏家が育ち、観客に支えられて舞踏フェスティバルが多数開催されているが、日本ではほとんどない。そのような状況を「もったいない」と考えて、北海道の若い世代たちが動き出した。舞踏を日本が誇る「文化遺産」ととらえ、2017年に「札幌国際舞踏フェスティバル」をスタートさせたのだ。実はこのようなプロジェクトを成功させた北海道には、舞踏の歴史がある。かつて1960年代末から70年代にかけて舞踏の第一世代、第二世代に舞踏を学んだダンサーたちが東北、北海道に移住して、その地で舞踏を根付かせており、そのレガシーを受け継いでいるのだ。ほとんど手作りで始めた舞踏フェスティバルが、2018年には「北海道舞踏フェスティバル」と名を変えて北海道の各地で開催されるまでに発展し(筆者も、レクチャーで招かれ地元の熱心な人たちと交流した)、今年は北海道内の4市町村と、台湾で開かれている「2019台湾國際暗黒舞踏節」(日本語で表記。Taiwan Darkness Dance Festival 2019)との提携公演も含めて、4か月にわたり舞踏公演、舞踏BAR(トークと実演中心のイベント)、ワークショップ、写真・絵画展が開催される。地域から世界へ向けて発信する舞踏の現在、世界で認知され様々な芸術文化に影響を与え続けている舞踏の現在を、新緑の美しい北海道へ見に行ってはいかがだろうか。(稲田奈緒美)


◆《明日をになう新進の舞踊・邦楽鑑賞会》

4月20日(国立小劇場)

◇新進の舞踊家、邦楽家による公演。舞踊の演目は、五條詠絹の『神田祭』と西川扇左衛門の『玉屋』。『神田祭』は各流派で様々な趣向を凝らし、主として鳶頭か芸者で踊ることが多いが、今回は町娘での上演。おかめとひょっとこの面を使っての演じ分けが興味深い。『玉屋』は西川扇左衛門が平成三十年に日本舞踊協会各流派合同新春舞踊大会にて大会賞を受賞した演目。ブラッシュアップされた仕上がりに期待が寄せられる。(斎藤真帆)


◆第70回西川会(十世宗家西川扇蔵)

4月21日(国立大劇場)

西川流一門の会。正午、午後四時開演の二部制、全十五番。第一部は格調高い西川扇藏の『松の緑』にはじまり、トリは西川箕乃助、西川尚の父娘による『連獅子』。我が子を深い谷底に蹴落とし、強さを試すという獅子の英才教育の再現シーンが、芸の道における親子の関係と重なり、見ごたえ充分な場面となろう。第二部は西川祐子の端正な『花かたみ』に続き、西川佳の『櫓のお七』。お七の実年齢に近い演者のフレッシュな表現が楽しみである。(斎藤)


◆マドモアゼル・シネマ2019旅するダンス『平成行進曲』

4月27、28日(セッションハウス)

◇1991年6月にオープンした神楽坂のセッションハウスに住み着いているマドモアゼル・シネマが、99年頃から続けてきた“旅するダンス”で、平成の代にしめくくりをつける『平成行進曲』の成果やいかに。(山野)


◆東京バレエ団:ブルメイステル版『白鳥の湖』

4月27〜29日(東京文化会館)

◇2016年にバレエ団として初演、今回三度目の再演にして既にカンパニーの代表作となった感がある。クラシックバレエの様式美をあますところなく見せる二幕や、ロットバルト一味が王子をたぶらかすドラマチックな三幕は圧巻。主役から脇役までキャラクターが丁寧に描かれる一幕や、王子の元を去ろうとする白鳥たちの、歩いているだけで美しい四幕など、見どころに事欠かない。本公演は今年で3回目の開催となる《上野の森バレエホリデイ》の一環として上演される。バレエマルシェやミニコンサートなど、大人も子供も楽しめるイベントに加え、今年はさらに東博とコラボレーションし、野外シネマが上演されるそうだ。ゴールデンウィークの幕開けに是非足を運びたい。(隅田)


◆アート・オブ・サーカス『Scala– 夢幻階段』

4月27〜29日(静岡芸術劇場)

◇フランスのダンス界で最も旬な振付家、ヨアン・ブルジョワが自身のカンパニーを率いて待望の初来日を果たす!ヨアンはヌーヴォー・シルク(アート・サーカス)出身のアーティストで、傾斜する床の上でダンサーが踊る『Celui qui tombe』や、回転するトランポリンと階段を用いたサイトスペシフィック作品『La Mecanique de l’histoire』で一躍有名になった。独創的な舞台装置とダンサー達の完璧にコントロールされた動きで、時間が巻き戻ったり空間が歪んだりするかのような不思議な世界を作り出す。今回上演される『Scala』は昨年発表されたばかりの最新作で、ブルジョワワールドを存分に味わうことができる。静岡まで足を運ぶ価値のある注目作だ。(折田 彩)



outofnice at 19:54

February 28, 2019

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、220日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

【ダンス・タイムズがお勧めする 2019年3月公演】


◆NBAバレエ団『白鳥の湖』

2019年3月2、3日(東京文化会館・大ホール)

◇次々と新作を送り出し、勢いに乗るNBAバレエ団が、いよいよ『白鳥の湖』(久保紘一版)に臨む。オデット/オディール(一人二役)にアリーナ・コジョカルと平田桃子、コジョカルの相手役の王子にはエルマン・コルネホをゲストに迎える。コジョカルと平田は、テクニック、表現ともに折り紙付き。コルネホは、これぞラテンといったダイナミックなジャンプや回転が持ち味だが、年齢を重ねた今、王子役をどう魅せてくれるのか、非常に楽しみである。編曲はおなじみの新垣隆、そして、改訂振付には宝満直也の心強いサポートがある。役者は揃っている。あとはどこまでプロダクション全体の精度を上げられか、見ものである。(吉田 香)


◆新国立劇場バレエ団『ラ・バヤデール』

2019年3月2〜10日(新国立劇場・オペラパレス)

◇牧阿佐美の手がけた数々の全幕バレエの中でも、特に評価が高い本作。各幕ごとのバランスがよく、ラストの神殿崩壊までテンポよく進む。二枚看板の小野と米沢がニキヤとガムザッティを務めるファーストキャストなど、魅力的な3キャスト。幻想的な「影の王国」は、新国立劇場ならではの洗練されたコール・ド・バレエを堪能したい。(隅田有)


◆熊川哲也Kバレエカンパニー『カルメン』

3月6〜21日(Bunkamuraオーチャードホール / 東京エレクトロンホール宮城 / けんしん郡山文化センター)

◇熊川版『カルメン』は2014年の初演。16年に再演し、今回はさらに改訂を加えての上演となる。完成度を上げた舞台には、矢内千夏、中村祥子、荒井祐子、毛利実沙子の4人のカルメンが登場する。誰を見るのか大いに迷うところ…。(山野博大)


◆マニュエル・ルグリ《Stars in Blue BALLET & MUSIC》

2019年3月8〜9、11、14、17日(東京芸術劇場、ザ・シンフォニーホール、メディキット県民文化センター、愛知県芸術劇場)

◇世界の第一線で活躍するバレエダンサーと音楽家との共演が実現。言わずと知れたバレエ界の至宝マニュエル・ルグリの元に集まるのは、ボリショイ・バレエ プリンシパルのオルガ・スミルノワ&セミョーン・チュージン、ハンブルク・バレエ団 プリンシパルのシルヴィア・アッツォーニ、そしてヴァイオリニストの三浦文彰、ピアニストの田村 響。パトリック・ド・バナによる、アレッサンドロ・バリッコ原作の『絹』から想を得た世界初演作品『OCHIBA〜When leaves are falling〜』を始め、ウヴェ・ショルツ、ローラン・プティ、ジョン・ノイマイヤーなど巨匠の作品が名を連ねる。トップアーティスト同士から生み出される唯一無二の化学反応を堪能したい。(宮本珠希)


◆牧阿佐美バレヱ団《プリンシパル・ガラ2019》

2019年3月16、17日(文京シビックホール・大ホール)

◇1月にウラジオストックで『飛鳥』を上演し、好評を博して帰国した牧阿佐美バレヱ団の《プリンシパル・ガラ》だ。このプログラムには、ウラジオストックのガラ・コンサートで大人気だった『グラン・パ・ド・フィアンセ』も入っている。この小品は、『白鳥の湖』のお妃選びの場面をジャック・カーターがテクニカルな見せ場に仕立てた逸品。久しぶりの上演が待たれる。(山野)


◆チャイコフスキー記念東京バレエ団『海賊』

2019年3月15〜17、21、23日(東京文化会館・大ホール、オーバード・ホール、兵庫県立芸術文化センター)

◇マリウス・プティパ生誕200周年を記念する“プティパ・イヤー”のラストを飾るのは、バレエ団初演となるアンナ=マリー・ホームズ版『海賊』だ。男性舞踊手の見せ場がふんだんに盛り込まれた同作は、プリンシパルを始め、今まさに踊り盛りのダンサーが揃い踏み!また、団内オーディションにて選出された若手もソリストデビューを飾るなど、適材適所のキャスティングも大きな魅力である。先日行われた公開リハーサルでも、バレエ団内に漲る熱量、その充実ぶりを存分に伺うことができた。初日の幕開きが待ち遠しい。(宮本)


◆現代舞踊公演《1200seconds 〜踊〜 Triple Bill》

2019年3月19、20日(東京芸術劇場・プレイハウス)

◇現代舞踊協会は、毎年都民芸術フェスティバルに参加し、東京芸術劇場プレイハウスでトリプル・ビルを行っている。プレイハウスの奥行きと舞台機構を活かし、小劇場では難しい、凝った装置や大人数のダンサーを使った作品作りができる貴重な機会だ。今回は《1200seconds》、つまり20分の上演時間での創作に、現代舞踊の木原浩太と飯塚真穂、フラメンコの平富恵が挑む。木原は、Co.山田うんの中心メンバーとして活動し、ソロやデュオでの創作も積極的に行っている現代舞踊界のエースだ。今回は29名の女性ダンサーを率いる。飯塚は昨年の《新進舞踊家海外研修員による現代舞踊公演》での『Winter』の好演が印象に残る。平も昨年秋に自身の舞踊団の10周年記念公演を成功させたばかり。実力者3人が20分のなかで凝縮した表現を見せてくれるだろう。(折田 彩)


◆スターダンサーズ・バレエ団《Dance Speaks》『緑のテーブル』

2019年3月30、31日(東京芸術劇場・プレイハウス)

◇20世紀の傑作『緑のテーブル』(振付クルト・ヨース)が14年ぶりに再演される。 1901年生まれのヨースはラバンに学び、ピナ・バウシュ、ギルビット・クルベリ、ピーター・ライトなど、そうそうたる振付家が彼のもとで踊った。反戦と政治批判という、決してダンスが得意としないテーマを、風刺の効いた手法で描き上げた、奇跡のような作品。まもなく第二次世界大戦になだれ込むという時代に放たれたアイロニーは、各地で紛争が続く現代にも鋭く突き刺さる。同時上演の『ウェスタン・シンフォニー』は、西部劇が好きだったバランシンの手による文句なく楽しいバレエだ。(隅田)


◆《踊狂いの五十年 花柳園喜輔記念舞踊会》

2019年3月30、31日(国立劇場・大劇場)

◇花柳園喜輔はベテランの男性舞踊家。平成二十八年度の芸術祭では一人で様々な役柄を何役も演じる七変化の舞踊で優秀賞を授賞。芸域の広さがうかがい知れた。その園喜輔が初めての舞踊会開催から五十年を迎え、集大成ともいうべき舞踊公演を開く。二日間のうち初日はリサイタル風に全五番。園喜輔は松賀藤雄、松島金昇と共に『式三番叟』、子息・悠との『末広かり』、一世一代の心で『京鹿子娘道成寺』の三番を踊る。二日目は門弟を中心とした公演で、全二十二番。園喜輔は『花と柳』『熊野』『お祭り』に出演。日本舞踊を狂おしいほどに愛した園喜輔の舞踊公演に期待が高まる(阿部さとみ)


◆島根が生んだ石田種生の世界『白鳥の湖』

2019年3月31日(島根県民会館・大ホール)

◇東京シティ・バレエ団創設者の一人で、ダンサー、振付家として国内外で活躍した石田種生(1929-2012)。東京や韓国ではその名が知られているが、彼の郷里、島根県では名前を知る人も少なくなった。石田は西洋の物まねだけではない、日本のオリジナルバレエを数多く振り付けたが、その際に用いたのはステレオタイプな日本イメージではなく、故郷島根で自身が体験してきた郷土芸能、民俗舞踊を含めた幅広い日本の生活に根差した文化であった。東京シティ・バレエ団がレパートリーとし、一昨年も藤田嗣治の舞台美術を用いて話題を集めた《白鳥の湖》では、たとえば白鳥たちの群舞のフォーメーションは西洋的なシンメトリーではなく、日本庭園にみられるようなアシンメトリーに構成され、また、群舞一人ひとりまでが劇的な表現を担う生き生きとした作品になっている。そのような石田を顕彰し、故郷の人々が誇りに思い、自らの生活文化の豊かさを再発見してもらうための試みとして、「島根が生んだ石田種生の世界実行委員会」が結成された。数年かけて準備を重ねてきた成果が、3月31日に松江市にある島根県民会館で上演される《白鳥の湖》である。主役を踊るのは、松江市出身で新国立劇場バレエ団で活躍している北村香菜恵で、その他の役も地元のダンサーたちが務める。東京シティ・バレエ団からは王子役にキム・セジョン、ロットバルト役に李悦を迎えるほか、石田の演出・振付を熟知した指導者が時間をかけて指導に当たってきた。地域に埋もれている文化資源を再発見して活かし、地域から発信する瑞々しい《白鳥の湖》になることだろう。また、28日から31日まで石田の足跡をたどる展示が、島根県民会館展示室で催され、オープニングには石田が松江のヘルン旧居に舞う雪片を見て振付たという〈風花〉のデモンストレーションのほか、筆者がレクチャーを行う。さらに、3月23日には出雲大社東神苑の特設舞台で開催される『出雲フェスティバル2019』でも《白鳥の湖》第2幕と〈風花〉が上演される。桜が咲き誇り、雲がたなびく隙間から陽光が降り注ぐ美しい島根への観光を兼ねて、公演を見てみてはいかがだろうか。(稲田奈緒美)



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February 27, 2019

[Ballet] NBA Ballet Company ‟Swan Lake” /Mar.2, 3 Tokyo Bunka Kaikan

[Ballet] New National Theatre ‟La Bayadere” /Mar.2, 3 Tokyo Bunka Kaikan

[Ballet] K-ballet company ‟Carmen” /Mar.6-21 Bunkamura Orchard hall, Tokyo Electron Hall Miyagi, Kenshin Cultural Center.

[Ballet & MUSIC] Manuel Legris ‟Stars in Blue BALLET & MUSIC” / Mar.8-9,11,14,17 Tokyo Metropolitan Theatre,The Symphony Hall,Medikit Arts Center, Aichi Prefectual Art Center

[Ballet] Asami Maki Ballet ‟Principal Gala 2019” /Mar.16, 17 Bunkyo Civic Hall

[Ballet] The Tokyo Ballet “Le Corsaire” / Mar.15-17,21,23 Tokyo Bunka Kaikan,Aubade Hall,Hyogo Performing Arts Center

[Modern dance] Tokyo Performing Festival 2019 “1200seconds – Triple Bill” / Mar.19-20 Tokyo Metropolitan Theatre Playhouse

[Ballet/Contemporary Dance] Star Dancers Ballet ‟The Green Table” ‟Western Symphony” /Mar.30, 31 Tokyo Metropolitan Theatre

[Nichibu] ‟Crazy for Japanese dancing" A Performance of Hanayagi Sonokisuke's 50 anniversary /Mar.30 - Mar.31 National Theatre (Large Theatre), Tokyo.

[Ballet] The world of Taneo ISHIDA nurtured by Shimane ‟Swan Lake” /Mar.31,  Shimane Civic Center (Shimane Kenmin Kaikan)


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