December 07, 2019

世田谷区民文化祭:世田谷クラシックバレエ連盟 第22回公演『ドン・キホーテ』


世田谷区民文化祭に参加の世田谷クラシックバレエ連盟が、坂本登喜彦演出・振付の『ドン・キホーテ』を上演した。キトリを東京バレエ団の川島麻実子が、バジルを札幌出身で2013年まで熊川哲也Kバレエカンパニーで踊り、現在はフリーの西野隼人が踊った。

プロローグは、バルセロナの街で踊る女性たちを紗幕の向うに見せ、その前で堀登のドン・キホーテ、岩上純のサンチョパンサのやりとりを見せる。前田バレエ学苑出身で、今は東京シティ・バレエ団で踊る飯塚絵莉のメルセデス、海外で踊っていた永野亮比己のエスパーダなど、主役級の演技で要所を固め、地元世田谷のダンサーたちにいろいろと活躍の場を与えるという坂本の臨機応変の振付は、みごとな職人芸と言ってよい。主役陣のカーテンコールを先にすませ、その後に地元陣にフィナーレのダンス・シーンを用意して、舞台と客席のつながりを大事にしたあたりも、鮮やかな手際だった。

(山野博大 2019/10/14 世田谷区民会館)



jpsplendor at 23:27舞台評 | 短評
記事検索