October 02, 2019

【ダンス・タイムズがお勧めする2019年10月公演】

ダンス・タイムズ編集部が選んだ201910月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、930日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

 

FESTIVAL/TOKYO
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5-1110日 

今年で12回目の開催となる「フェスティバル/トーキョ19」。東京で開催される多彩な舞台芸術祭として、毎年話題を集めてきた。今までそのロゴは「F/T」と、アルファベット二文字のシンプルかつシャープなものだったが、今回から人物イラストが「F」「T」を緩やかに、流れるように形作るものに変化した。それは、「人と都市から始まる舞台芸術祭」というコンセプトをより強く発信するためだそうだ。高田唯氏のアートディレクション、芳賀あきな氏のイラストレーションによるこのロゴは、人と舞台芸術の関係性、そこで生まれる時間や空間の豊かさを新たな視点から象徴的に語っている。そして今回のテーマは「からだの速度で」。人のからだが動き、すれ違い、交わり、ぶつかり、離れていくことから生まれる芸術が、演劇、ダンス、音楽、美術、映像など多様なジャンルを用いて、あるいは舞台作品だけでなく、サイトスペシフィックなパフォーマンスや教育普及プログラムなど、様々な出会いを用意してくれている。何を見るか、どこで体験するか、まずはHPを眺めてみてほしい。(稲田奈緒美)

ルッシュワルツのダンス公演2019:内田 香振付『note』『Cr088rOad
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3 (セシオン杉並)
内田 香が主宰するルッシュワルツの公演は、いつも現代舞踊界のトップクラスの女性ダンサーをそろえて、はなやかな舞台を繰り広げてきた。昨年あたりから、内田の踊りの質に変化が見えてきたような気がする。今年はどんな舞台を見せてくれるのか、成熟の域に達した内田のダンスが楽しみだ。 (山野博大

阿佐美バレエ団『三銃士』 
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56 (文京シビックホール)
阿佐美バレエ団は、プロコフスキー振付の『三銃士』を1993年の初上演以来たびたび再演してきたが、今回は2年半ぶり。おもしろく仕組まれた西洋チャンバラ劇をまた楽しみたい。(山野)

 

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団・東京シティ・バレエ団《オーケストラwithバレエ》『アルルの女』

106日(ティアラこうとう大ホール)

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と東京シティ・バレエ団による、恒例のコンサート《オーケストラwithバレエ》。今回のプログラムはビゼー作曲『アルルの女』。この名曲に石井清子の新作振付が付くとあっては絶対に見逃せない。昨年の、バレエ団創立50周年記念公演『白鳥の湖』〜大いなる愛の讃歌〜で道化を踊り、高い技術と華のある演技で会場を沸かせた岡田晃明が、フレデリ役で主演する。また本来姿を見せないはずのアルルの女が石井版には登場するようだ。7月に上演された『ロミオとジュリエット』でジュリエットを踊った、庄田絢香がキャストされている。天性の音楽性と明快な演出の石井マジックが、存分に味わえる舞台になるだろう。(隅田有)

 

東西名流舞踊鑑賞会

1012日(国立文楽劇場)

毎年恒例の日本舞踊の公演。今年もバリエーション豊かに、充実した内容が大いに期待できる。

〈第一部〉地歌『松竹梅』は(山村光、若有子、若、若隼紀、侃)五人立により華やかに。長唄『昔噺たぬき』(藤間良太郎)はユーモラスに。長唄『二人椀久』(花柳基、小三郎)は恋の夢の世界を。清元『吉野雪』(若柳壽延、祐輝子)は源義経と静御前の切ない別れを。一中節『辰巳の四季』(井上八千代)は扇一本で様々な風物を描き出す。

〈第二部〉地歌『由縁の月』(楳茂都梅咲弥)は女の複雑な胸中を綴り、清元『鳥さし』(花柳禮次郎)は洒脱な世界観を。長唄『綱館』(尾上菊之丞、若柳吉蔵)は勇者渡辺綱の館に、鬼が綱の伯母に化けてやってくるというストーリーを素踊りで。地歌『鐘が岬』(吉村輝章)はしっとりとした情緒と恋の恨みとを。地歌『菊慈童』(山村友五郎)は深山に住む不老不死の少年が身の上を語る。適材適所の配役で、どれも見逃せないラインナップだ。(斎藤真帆)

 

NBAバレエ団『海賊』

101920日(東京文化会館大ホール)

20183月に初演され好評を博した久保紘一版は、明快なストーリーやエンターテイメント性に富んだ演出が魅力であるが、今回の再演では、楽曲の追加や衣裳の刷新など新たに手が加えられ、ブッシュアップされているという。また、新たなキャストもお目見えし、より一層華やかな舞台となるに違いない。(宮本珠希)

 

新国立劇場バレエ団『ロメオとジュリエット』 

101920242627日(新国立劇場 オペラパレス)

 新国立劇場バレエ団のレパートリーとしてしっかりと定着した『ロメオとジュリエット』(ケネス・マクミラン版)。今回はタイトルロールに個性の異なる3組のキャストが用意されている。盤石のパートナーシップで日本のバレエを牽引する小野絢子&福岡雄大。小野と共に同バレエ団を代表するプリマ、米沢唯の相手には、初役の渡邊峻郁。ノーブルでクールな印象の渡邊が、どのようにロメオを生きるのか、非常に楽しみである。ちなみにこの回は、ティボルトに福岡が初めてキャスティングされており、見どころ満載。そして、もう一組は共に初役というフレッシュな木村優里と井澤駿。その他、マキューシオ、パリス、キャピュレット夫人など、脇を固める布陣も豪華なのが、新国の特徴だ。どの回も見逃せない。(吉田 )

 

テロ・サーリネン×韓国国立舞踊団『VORTEX

1025-27日(KAAT神奈川芸術劇場 ホール)

 フィンランドのコンテンポラリー・ダンス界の旗手、テロ・サーリネン。今回は、韓国の伝統舞踊を専門としている韓国国立舞踊団を引き連れての来日と聞いて驚いた。しかし、サーリネンは、フィンランド国立バレエ団でクラシックバレエダンサーとしてキャリアをスタートさせたが、その後、日本に留学して伝統舞踊や舞踏を学んでおり、世界各国のカンパニーに振付の経験もあり、アジアの身体にも強い興味を持っているという。タイトルの『VORTEXは「渦動」の意味。伝統と革新をミックスして、どんな渦を起こし、観客を巻き込むのだろうか。(吉田)

 
北村明子Cross Transit project『梁塵の歌』 
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25-27 (シアター トラム)
昨年10月の《KAATダンス・シリーズ 2018》における『土の脈』は、アジアの舞踊家との交流から確かなものを引き出した偉品だった。それに続く『梁塵の歌』に期待する。(山野


東京バレエ団《東京バレエ団×勅使川原三郎 新作 世界初演

ジョージ・バランシン『セレナーデ』/モーリス・ベジャール『春の祭典』》

1026日、27日(東京文化会館大ホール)

モーリス・ベジャールを筆頭に、数々の巨匠と共同制作した作品を発表してきた東京バレエ団が、日本人の振付家としては初となる、勅使川原三郎に依頼した作品『雲のなごり』を世界初演する。音楽は武満徹。バレエ団はすでに2016年にオペラ『魔笛』で勅使川原の振付を経験しており、独自のダンスメソッドを体得したダンサーたちが、新境地を見せるのではないだろうか。東京バレエ団からは、プリンシパルとソリストら5名が出演。さらに佐東利穂子が共演し、本作でも圧巻のダンスを見せるだろう。バランシンの『セレナーデ』とベジャールの『春の祭典』が同時上演される。(隅田)

 



 

 



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