July 04, 2019

【ダンス・タイムズがお勧めする 2019年7月公演】

ダンス・タイムズ編集部が選んだ2019年7月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、6月20日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

◆JCDN「ダンスでいこう!!」
7月2日-2020年3月15日(CONTE-SAPPORO Dance Center, ArtTheater dB Kobe, 京都芸術センター)

◇ダンサーを育てるダンススクールやダンススタジオは、それぞれのジャンルごとに日本各地に数多く存在する。一方、振付家を育てるための専門機関は、日本ではごく限られているのが現状。特にコンテンポラリーダンスでは統括団体がないため、振付家育成の必要性を感じたダンススタジオ、劇場、エージェンシーなどが、それぞれ独自に行ってきた。そのような状況から全国規模でネットワークを構築し、情報交換や連携をしながら振付家を育成するために今年度から始まるのが、このプロジェクトだ。7月は、北海道コンテンポラリーダンス普及委員会による「sapporo choreo 振付養成講座」、神戸のNPO法人DANCE BOXによる「DANCE ARTIST VIEW 2019」から始まり、名古屋、岡山、城崎、松山、広島と続いていく。この企画に賛同して集まったのが、東京ではなく各地の団体であったことが素晴らしい。それぞれの地域に根付いた活動の中から生まれ、国内外とつながりながら、新たに振付家を育成する環境を整えようというのだ。7月から3月まで、クローズドのワークショップもあれば、成果発表のショーイングなど、それぞれの実績と必要性に見合った企画を行っている。振付家が育っていくプロセスを見るもよし、自ら参加するもよし。このチャンスを全国各地で活かし、楽しもう。(稲田奈緒美)


◆平原慎太郎 Organ Works『聖獣〜live with a sun〜』
7月5、6日(札幌:生活支援型文化施設コンカリーニョ)、19、20日(東京:世田谷パブリックシアター)

◇平原慎太郎は2016年にトヨタ コレオグラフィ―アワードで「次代を担う振付家賞」と「オーディエンス賞」を同時受賞した。その副賞として創作と公演に対する助成を受け、出来上がったのが『聖獣〜live with a sun〜』である。出演は、個性的で実力派のダンサーを集めた自身のカンパニー「OrganWorks」。2017年の初演の際には、力みが見えたものの、動きのボキャブラリーが豊富で、なにより勢いがあった。再演ツアーを経て、作品がどのように成熟したのか見てみたい。(吉田 香)


◆ダンスがみたい!21 サムルノリ「三道農楽カラク」を踊る。
7月17-30日(d倉庫)

◇d-倉庫が主催する「ダンスが見たい!」シリーズは、2001年からコンテンポラリーダンスの様々なアーティストによるショーケース式の公演として形を変えながら続けられてきた。過去の出演者や作品の多様さ、また「新人シリーズ」として始められた企画の出演者とそこから輩出した若手のダンサー、振付家を思い返すと、この企画が創る側のアーティストにとっても、見る側の観客にとっても貴重な機会を提供する企画であったことがわかるだろう。近年では、課題曲を決めてそれをアーティストたちが自由に解釈し、分析し、再構築しながら自分の世界を提示する、というユニークな企画を続けている。それも、ダンスの世界では有名なもの、これまで数えきれないほどの作品が創られてきた音楽などを、あえて選んでいる。例えば、バレエの代名詞でもある「白鳥の湖」、ストラヴィンスキーが作曲して20世紀の古典となった「春の祭典」、土方巽の著書「病める舞姫」などである。そして今回選ばれたのが、韓国の伝統と現代がミックスされたサムルノリ。出演者の顔ぶれも、山田せつ子、ケイタケイ、岩名雅記らベテランから、笠井瑞丈、上村なおか、岩淵貞太ら中堅、川村美紀子ら若手まで、個性的な11組のダンサー・振付家が並んでいる。どんなダンスが出来上がり、どのような身体がサムルノリと共に踊るのか、見比べてみたい。(稲田)


◆エイフマン・バレエ『ロダン』『アンナ・カレーニナ』
7月18-21日(東京文化会館)

◇1990年代に三度衝撃的な日本公演を果たしたエイフマン・バレエが、21年ぶりに来日する。エイフマンの振付作品は今世紀に入ってからも日本で見る機会があり、新国立劇場の『アンナ・カレーニナ』や、ベルリン国立歌劇場バレエ団の『チャイコフスキー光と陰』が大きな話題となった。今回上演されるのは『アンナ・カレーニナ』(初演2005年)と『ロダン』(同2011年)。次々と変わるムーヴメントやフォーメーションが、登場人物のほとばしる激情を視覚化していくさまは圧巻だ。エイフマンの振付はカウントの取り方に特徴があり、たたみかけるように踊るパワフルな群舞も魅力に溢れている。(隅田 有)


◆Noism 15周年記念公演『Mirroring Memories−それは尊き光のごとく』 新作『Fratres 機
7月19-21日(りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館)、7月26- 28日(めぐろパーシモンホール)

◇創立15年目のNoismが、金森穣の『Mirroring Memories−それは尊き光のごとく』と『Fratres I』を上演する。日本唯一の市営劇場専属舞踊団が、15年かけて日本バレエ界に残してきた成果を、きちんと確認しておかなければならない。(山野博大)


◆井上バレエ団『シルヴィア 全三幕』
7月20、21日(文京シビックホール)

◇日本で『シルヴィア』の全幕が上演されるのは2012年の新国立劇場バレエ団によるビントレー版以来のことだ。これはシルヴィアが伯爵家の家庭教師という今風の設定で、なんとなく違和感があった。しかし2010年に東京バレエ団がやった1952年初演のアシュトン版は、1876年初演のメラントのオリジナルに近い内容を今に伝えるものだった。井上バレエ団の石井竜一はどんな『シルヴィア』を見せてくれるのだろうか。(山野)


◆ル・グラン・ガラ2019
7月23-25日(文京シビックホール)、7月27日(大阪フェスティバルホール)

◇パリ・オペラ座のエトワールを中心に、スターダンサーが6人出演するガラ公演。Aプロは、プティ、マクミラン、プレルジョカージュなど、踊り手ごとの個性と魅力が生きる作品や、テクニックと恵まれた身体の両方が要求されるフォーサイス、ヌレエフ版のクラシック作品など、オペラ座勢のコンサート恒例の振付家が並ぶ。Bプロは、ジョルジオ・マンチーニの『マリア・カラス 〜踊る歌声〜』が世界初演される。マンチーニは、これまでにもオペラ座のダンサーたちによって『それでも地球は回る』『トリスタンとイゾルデ』など、いくつかの作品が紹介されてきた。バランシンの『ジュエルズ』より”エメラルド”と”ダイヤモンド”が同時上演される。(隅田)


◆オーチャード・バレエ・ガラ
7月27、28日(オーチャードホール)

◇熊川哲也の総合監修による同公演では、世界で活躍中の日本人ダンサーが一同に会し、クラシックからコンテンポラリー作品まで多彩な演目を上演する。普段なかなか見ることのできない各人の所属カンパニーならではの作品など、充実のラインアップだ。飯島望未がヒューストン・バレエのプリンシパル、菅井円加がハンブルク・バレエのファースト・ソリスト(プリンシパル)に昇格するなど、出演ダンサーの快進撃が続いており、まさに脂の乗ったダンサー陣の“今”を存分に感じたい。(宮本珠希)


◆MRB バレエスーパーガラ 2019
7月28日(グランキューブ大阪)

◇毎年大阪で開催されている関西最大規模のバレエスーパーガラも、今年で21回目を迎える。ベテランから10代の若手ダンサーまで個性あふれる豪華な顔ぶれが揃い、例年非常にエネルギッシュな舞台が繰り広げられている。今回も、70名近くの踊り手たちがそれぞれの作品で大いに盛り上げてくれるに違いない。(宮本)


◆ブライトステップ 2019
7月29日(メルパルクホール)

◇西島勇人 (ロシア国立バレエ・モスクワ劇場)が中心となり、若いダンサー有志がクラウドファンディング等で資金を集めて開催するガラ公演。初開催は2015年で、今回が5周年記念公演となる。西島、副代表の奥村彩(オランダ国立バレエ団)をはじめ、菅井円加(ハンブルクバレエ団)、加藤三希央(ロイヤルフランダースバレエ団)、佐々晴香(スウェーデン王立バレエ団)等々、豪華な顔ぶれで、今回は総勢22名が集結する。世界中で活躍するダンサーの熱演を手頃な値段で間近に観られるよい機会だ。和気藹々とした雰囲気のガラをダンサーと一緒に楽しもう。(吉田)






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