May 31, 2019

【ダンス・タイムズがお勧めする 2019年6月公演】


ダンス・タイムズ編集部が選んだ2019年6月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、5月20日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。


◆オープンシアター2019 はじめての『白鳥の湖』
6月2日(神奈川県民ホール)

◇ブルメイステル版の第3幕、舞踏会の場面を中心に、永井美奈子のナレーションを挟みながら1時間にまとめ上げた同作は、先ごろの“上野の森バレエホリデイ”でも連日上演され、好評を博していた。今回は、沖 香菜子&宮川新大、川島麻実子&秋元康臣主演による1日2回公演で、演奏は神奈川フィルハーモニー管弦楽団。さらにチケット購入者には、クラスレッスン見学、オーケストラピット見学、ステージ見学と、盛りだくさんな特典がついている。バレエ鑑賞初心者も楽しめること間違いなし!(宮本珠希)


◆DANCE for Life 2019 篠原聖一バレエ・リサイタル
6月7日(練馬文化センター)

◇かつてはノーブルなダンサーとして、今では多彩な振付家として活躍する篠原聖一。昨年度はその功績が高く評価されて、平成30年度芸術選奨文部科学大臣賞の栄誉に輝いた。《DANCE for Life》は、篠原が最愛のパートナーである下村由理恵とともに続けてきたシリーズ公演。今回は篠原の振付作品三つを集めた。『オーケストラの為のポエム』(2014年初演)はガーシュインの小気味よい音楽に合わせて、若いダンサー9名が溌溂と踊る。新作『le Soir 夜』は、下村由理恵と今井智也による情感あふれる作品。そして最後に、篠原が自ら踊り続けてきたチャーリー・チャップリン・シリーズ『Charlie』の2019年ヴァージョン。楽しさと哀愁と、音楽と踊り、そして喜びに満ちた公演になるだろう。(稲田奈緒美)


◆牧阿佐美バレエ団『リーズの結婚』
6月8、9日(文京シビックホール・大ホール)

◇牧阿佐美バレエ団がアシュトン振付の『リーズ…』を上演するのは4年ぶりだ。リーズは前回同様、青山季可と中川郁のダブルキャスト。2009年以来、リーズを踊り続けてきたベテラン青山と、4年前にリーズでバレリーナ・デビューを果たした中川のその後の進境ぶりを見届けよう。(山野博大)


◆新国立劇場バレエ『アラジン』
6月15、16、18、22、23日(新国立劇場・オペラパレス)

◇新国立劇場バレエ団の貴重なオリジナル作品で、2008年の初演から繰り返し上演されている『アラジン』は、子どもやバレエ初心者でも親しみやすいエンターテインメント作品として人気である。ワクワクするようなストーリー展開やカラフルで迫力のあるキャラクター達ももちろん魅力だが、やはりここは、出ずっぱりのタイトルロール、アラジンの成長の物語として見てみたい。今回アラジンを踊るのは、福岡雄大、奥村康祐、福田圭吾の三人。やんちゃ三昧の冒頭から、プリンセスとの恋に落ちるデュエット、母親との心温まる掛け合い、そして最後の戦いまで、人間としての成長をいかに瑞々しく描けるか。三者三様の役作りを見比べてみたい。(吉田 香)


◆大駱駝艦・壺中天公演 高桑晶子『ぼたのおかみ』
6月17〜23日(大駱駝艦・壺中天)

◇大駱駝艦最古参格の高桑晶子が壺中天公演で振鋳(振付)を担当したのは、2011年に鉾久奈緒美と共に『日月花』をやったのが最初だった。12年には単独で『おやま』を創った。それ以来となる今回の『ぼたのおかみ』には、長年の鋳態(出演)で経験したものがぎっしり詰まっていることだろう。(山野)


◆金澤志保バレエスタジオ20周年記念公演『ドン・キホーテ』&バレエコンサート
6月20日(日本特殊陶業市民会館)

◇名古屋から世界で活躍するダンサーを輩出している金澤志保バレエスタジオが、ともに同スタジオ出身のサンフランシスコ・バレエ団ソリストの石原古都、オーストラリア・バレエ団プリンシパルの近藤亜香を迎え『ドン・キホーテ』とバレエコンサートを上演する。『ドン・キホーテ』は、2幕のドルシネアに石原、3幕のキトリが近藤、バジルに公私ともに近藤のパートナーであるチェンウ・グオ、というなんとも魅力的なキャスティングだ。振付・構成は志村昌宏。20周年に相応しい華やかな舞台に期待が高まる。(宮本)


◆日本舞踊協会 第3回日本舞踊未来座 彩(SAI)『檜男=ぴのきお』『春夏秋冬』
6月21〜23日

◇日本舞踊未来座は、日本舞踊の可能性に挑戦する日本舞踊協会主催の新作舞踊公演。第三回の今回は童話ピノキオを日本舞踊化する『檜男=ぴのきお』と日本の四季を綴る『春夏秋冬』の2本立て。3日間8公演。『檜男=ぴのきお』は若手からベテランが顔を揃え、ほし組(檜男:花柳大日翠)とつき組(檜男:藤間爽子)のダブルキャスト。『春夏秋冬』は人間国宝・井上八千代と新進気鋭の若手舞踊家によるシングルキャストでの上演。日本舞踊各流派の名うての舞踊家による、日本舞踊ならではの表現が二つのテーマにどう生かされるか。日本舞踊がその可能性を拓いていく過程に立ち会いたい。(斎藤真帆)


◆英国ロイヤルバレエ『ドン・キホーテ』『ロイヤル・ガラ』
6月21〜26日(東京文化会館)、6月29、30日(神奈川県民ホール)

◇三年ぶりの来日公演の演目は『ドン・キホーテ』と『ロイヤル・ガラ』。『ドン・キ』は5月中旬に全国各地の映画館で上演されたアコスタ版。『ロイヤル・ガラ』は、既に発表されているロイヤルらしい名作の他、今最も旬の振付家たちの作品も予定されているとのことだ。ロイヤルといえば、プリンシパル・ダンサーの競演も楽しみだが、脇を固めるキャラクテールたちの、ため息をつくばかりの名人芸も見逃せない。多くの日程が完売しているのでご用心を!(隅田有)


◆ディミトリス・パパイオアヌー『THE GREAT TAMER』
6月28〜30日(彩の国さいたま芸術劇場)、7月5、6日(ロームシアター京都)

◇ディミトリス・パパイオアヌー。なんともエキゾチックな名前を持つこの演出家・振付家は、いま最も注目すべきアーティストの一人だろう。アテネに生まれ、画家やビジュアルアーティストとして活躍した後に自身のダンスカンパニーを設立。アテネオリンピックの開閉会式の振付、ピナ・バウシュ没後に初めてヴッパタール舞踊団に振付、演出を行ったことで知られる。初来日で上演される作品『THE GREAT TAMER』(2017年初演) は、「時間は偉大なる調教師である」というギリシャのことわざから取っており、彼の多彩な経歴を反映した様々なモチーフ(ギリシャ神話や彫刻、現代アート、はたまた歴史に残る名作映画等々)、時間、空間を軽々と飛び越えたイマジネーションの世界が繰り広げられる。世界30都市以上で人々を驚かして来た予測不能な舞台を何はともあれ見てみたい。(吉田)


◆NDT ネザーランド・ダンス・シアター
6月28、29日(愛知県芸術劇場)、7月5、6日(神奈川県民ホール)

◇世界のダンスシーンをリードし続けるNDT(ネザーランド・ダンス・シアター)が13年ぶりに来日公演を行う。イリ・キリアンをはじめ、これまで9人の芸術監督が指揮を執りながら、30人以上の振付家によって約600もの作品が生み出され、世界中で上演されてきた。中村恩恵、小㞍健太、渡辺レイなど優れた日本人ダンサーも数多く活躍しており、現在ではダンサー44名のうち4名が日本出身だそうだ。今回の日本公演では、現芸術監督のポール・ライトフット、常任振付家ソル・レオンによる、ダイナミックかつ洗練された対照的な二つの振付作品ほか、世界が注目するアソシエイト・コレオグラファーのクリスタル・パイト、マルコ・ゲッケによる作品をそれぞれ上演する。確実な技術と瑞々しい創造力によって鍛えられ、磨きあがられたダンサーたちによる、ダンスの可能性を広げる多様な4作品を見逃すわけにはいかない。(稲田)


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