October 31, 2018

【ダンス・タイムズがお勧めする 2018年11月公演】

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、10月20日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。


◆新国立劇場バレエ団『不思議の国のアリス』
11月2日〜11日(新国立劇場 オペラパレス)

◇ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』が、英国人振付家クリストファー・ウィールドンによってバレエ化され、英国ロイヤル・バレエで初演されたのは2011年。本場イギリスで評判となり、海外公演でも人気を集めた作品が、新国立劇場バレエ団のレパートリーとなって上演される。小説や映画であれば、アリスがウサギを追いかけて穴に落ち、からだが小さくなる様子を描くことは容易だ。しかし、生身のダンサーが舞台で演じるとなるとどうなるか?それは見てのお楽しみ。楽しく創造力に溢れる物語と、その世界をバレエによって目の前に出現させてくれる本公演を存分に味わってほしい。(稲田奈緒美)

[Ballet] The National Ballet of Japan. “Alice’s Adventures in Wonderland”/ Nov.2-11, New National Theatre, Tokyo (Opera House)
https://www.nntt.jac.go.jp/english/productions/detail_011630.html


◆シュツットガルト・バレエ団『オネーギン』『白鳥の湖』
11月2日〜11日(東京文化会館)、11月14日(福岡サンパレス)、17日(兵庫県立芸術文化センター)

◇上演の機会が増え、すっかり日本でも人気の演目の一つとして定着した『オネーギン』は豪華3キャスト。長年レンスキーを当たり役としていたフリーデマン・フォーゲルは、3年前に全幕としてのオネーギン役を日本で初披露した。終幕の「手紙のパ・ド・ドゥ」では、踊りが乱れてしまうほど感極まって涙を流していたフォーゲルは、今回どのようなステージを見せるだろうか。二日目のタチアナはマリインスキー・バレエのディアナ・ヴィシニョーワ。役柄の持つ新たな一面を、独特のアプローチで提示するのが上手い。オネーギン役のジェイソン・レイリーとの化学反応も楽しみだ。3日目にはパリ・オペラ座バレエ団のマチュー・ガニオが客演する。もうひと演目は2012年以来、日本では二度目の上演となるジョン・クランコ版『白鳥の湖』。王子を物語の中心に据えた悲劇で、登場の場面から一捻りある。四幕にはチャイコフスキーの『弦楽のためのエレジー』を使った、クランコらしいパ・ド・ドゥが挿入されており、見所の多いバージョンだ。(隅田有)

[Ballet] The Stuttgart Ballet. “Onegin” “Swan Lake” / Nov. 2-4 and 9-11, Tokyo Bunka Kaikan, Nov. 14, Fukuoka Sunpalace, Nov. 17, Hyogo Performing Arts Center.
https://www.nbs.or.jp/english/stages/2018/stuttgart/intro.html


◆バンガラ・ダンス・シアター 『Spirit 2018』『I.B.I.S』
11月9、10日(彩の国さいたま芸術劇場 大ホール)

◇オーストラリアより4度目の来日公演。オーストラリアに住むアボリジニやトレス海峡諸島民といった先住民族の文化をベースとしており、その歴史はなんと6万5千年。これにコンテンポラリーの動きを融合し、魂を揺さぶる唯一無二のパフォーマンスが繰り広げる。今回は、強制退去や気候変動などの困難を抱えながらも明るく生きる島民を描いた『I.B.I.S』と芸術監督スティーヴン・ペイジによって選ばれた歴代作品の名場面のショーケース『Spirit 2018』が上演される。(吉田 香)

[Australian Falk Dance and Contemporary Dance] Bangarra Dance Theatre.“Spirit 2018”“ I.B.I.S”/ Nov. 9-10,Saitama Arts Theater (Main Theater)
http://www.saf.or.jp/en/stages/detail/5574


◆篠原聖一 バレエ・リサイタル DANCE for Life 2018 『アナンケ 宿命』 〜ノートルダム・ド・パリ〜より
11月11日(メルパルクホール)

◇2001年にスタートした本シリーズ。11回目となる今回は、ヴィクトル・ユーゴー原作『ノートル・ダム・ド・パリ』を元にした『アナンケ 運命』が上演される。“アナンケ”(’ANA𝚪𝚱𝚮)とは、原作の序文に由来するギリシャ語で、ユーゴーが本作を書く数年前にノートルダム寺院を訪れた際、この言葉が壁に刻まれているのを見たという。2015年に佐々木美智子バレエ団で初演されている。奔放さと心の清らかさを兼ね備え、男たちを次々と魅了するエスメラルダは、まさに下村由理恵にぴったりな役だ。初演キャストの山本隆之、佐々木大、青木崇が、それぞれフロロ、カジモド、フェビウスに出演。“DANCE for Life”で上演される作品には、運命に立ち向かい生きてゆく人々が描かれる。たとえ悲劇であっても力強く生きて死ぬ主人公によって、ラストには救いがもたらされる舞台になるだろう。(隅田)

[Ballet] Seiichi Shinohara Ballet Recital DANCE for Life 2018. “ANA𝚪𝚱𝚮” based on “Notre-Dame de Paris”/ Nov. 11, Mielparque Hall, Tokyo.
https://www.mielparque.jp/tokyo/en/


◆日本バレエ協会 新進バレエ芸術家育成支援事業3−《平成30年度Balletクレアシオン》
11月17日(メルパルクホール)

◇毎年、ベテランから気鋭まで様々なコレオグラファーが名を連ねる本公演。今回は、山本康介による『ホルベアの時代から』、柳本雅寛の『ピーポーピーポー』、キミホ・ハルバート振付『Le Sacre de Printemps』と、キャリア、実力ともに申し分ない3名の振付家による作品が上演される。それぞれの個性や魅力を堪能したい。(宮本珠希)

[Ballet & Contemporary Dance] Japan Ballet Association《Baller Creation》/ Nov.17, Mielparque Hall
https://www.mielparque.jp/tokyo/en/


◆上野水香プロデュースバレエ ジュエルズ フロム ミズカ
11月17日(神奈川県民ホール 大ホール)

◇東京バレエ団プリンシパルの上野水香がプロデュースするガラ公演の第二弾。今回は、海外からはウラジーミル・マラーホフとマルセロ・ゴメスを迎える。東京バレエ団OBの高岸直樹や高橋竜太、NBSバレエ団に移り、ますます勢いに乗る宝満直也の振付作品、あまり観る機会のない“プティ”の『ボレロ』等々、見どころ満載だ。(吉田)

[Ballet & Contemporary Dance] Jewels from MIZUKA / Nov. 17, Kanagawa Kenmin Hall (Main Hall)
http://www.kanagawa-kenminhall.com/english/


◆舞の会 ―京阪の座敷舞― 
11月23日(国立劇場 小劇場)

◇上方を代表する四流(井上・楳茂都・山村・吉村)の若手から中堅、ベテランの舞が東京で一挙に観られる人気公演。1時、4時の2回公演。京阪の花街の座敷を中心に行われ、独特の美の世界を作りあげた座敷舞は、しっとりと恋心を綴るもの、能に由来する格調高い作品、ユーモラスな演目などなど多種多様に亘る。そうした様々な演目が並ぶ全十二番。華美な装飾を削ぎ落とした日本の美学を堪能できるだろう。鼠のカップルの悲哀を描いた『鼠の道行』(吉村輝章、吉村三鈴)、花街の宴席で楽しまれてきた『げこすべらかし』『西行』(山村友五郎)、辛かった昔を懐かしむ『由縁の月』(井上八千代)など、どれも見逃せない。(阿部さとみ)

[Nichibu] Zashikimai –keihanno zashikimai-/ Nov.23, National Theatre (Small Theatre), Tokyo
https://www.ntj.jac.go.jp/english/access/facilities_01.html


◆田中泯ダンス ―オドリに惚れちゃって!―『形の冒険』
11月23-25日(東京芸術劇場 シアターイースト)

◇田中泯が久しぶりに、踊りに帰って来る。彼が踊りにどう惚れ込んでいるのか、とくと拝見しようではないか。(山野博大)

[Butoh] Min Tanaka.《Min Tanaka Dance》『Adventure of Form: Follin’for Dance!』 / Nov.23- 25, Tokyo Metropolitan Theatre (Theatre East)
http://www.geigeki.jp/performance/theater194/


◆ダンス・アーカイヴ in JAPAN 2018:日本の洋舞 100 年・第 3 弾〈戦後日本の 3人の異才たち ―庄司裕・藤井公・若松美黄―〉 
11月24、25日(新国立劇場 中劇場)

◇藤井公の1993年作『砂漠のミイラ』、若松美黄の1977年作『獄舎の演芸』、庄司裕の1994年作『八月の庭』の3本を復活上演する。いずれも日本の現代舞踊の歴史に残る名作だ。それを見る機会を逃すわけにはいかない。(山野)

[Modern Dance] New National Theatre, Tokyo collaborated with Contemporary Dance Association of Japan.《Dance Archives in JAPAN 2018》 / Nov.24- 25/ New National Theatre, Tokyo (Playhouse)
https://www.nntt.jac.go.jp/english/productions/detail_011641.html


◆東京バレエ団〈20世紀の傑作バレエ2〉
11月30日〜12月2日(新国立劇場 中劇場)

◇昨年9月にプティ、キリアン、ベジャールの作品を一挙上演する意欲的な企画で好評を博した東京バレエ団が、本企画に再び挑む。今回の演目は、前回に引き続いての上演となるキリアンの『小さな死』、そしてロビンズの『イン・ザ・ナイト』、ノイマイヤーの『スプリング・アンド・フォール』、ベジャールの『ボレロ』の豪華4本立て。『小さな死』『イン・ザ・ナイト』はバレエ団2度目の上演、残る2作は何度も上演を繰り返している同団の大切なレパートリーだ。他ではなかなか味わえない貴重な作品ばかりの詰め合わせを大いに楽しみたい。(折田 彩)

[Ballet & Contemporary Dance] The Tokyo Ballet.《Masterpieces of the 20th Century Series2》 / Nov.30- Dec.2, New National Theatre, Tokyo (Playhouse)
https://www.nbs.or.jp/english/stages/2018/20ballet2/program.html



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