April 15, 2018

井上バレエ団 《アネックスシアター 次世代への架け橋 vol.5》

キミホ・ハルバート振付『Garden of Visions–Version♀』は、大きな緑の蔦が垂れ下がる舞台装置の中、9名の女性ダンサーが踊った。時に個性を主張したり、あっという間に集団の中に紛れ込んで調和したりと、みずみずしい”ガーデン”の風景が現れては消える。タンクトップやショートパンツ、短いスカートの衣装をまとったダンサーたちは、本作にふさわしい、生命力を伴ったエロティシズムがあった。井上バレエ団のダンサーはクラシック作品を踊る際、背中や肩の位置を固定して、腕だけを動かしていることが多い。それがバレエ団の「型」であるのだろうが、動きのダイナミズムに物足りなさを感じることがある。しかし本作では、驚くほどしなやかに上半身を動かしていた。昨年の同シリーズで披露した佐多達枝や山崎広太の作品に続き、今年もダンサーたちの持つ表現力のポテンシャルを強く感じさせる公演だった。演目は他に、関直人振付『春風』、石井竜一振付『班女』、堀登振付『弦楽セレナード』が上演された。(隅田有 2018/04/07 19:00 世田谷パブリックシアター)


outofnice at 15:20短評 
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