January 02, 2018

【ダンス・タイムズがお勧めする 2018年1月公演】

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演をご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、1220日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

【ダンス・タイムズがお勧めする 2018年1月公演】


◆2018年新春公演 小松原庸子スペイン舞踊団『大地と炎 Tierra y Fuego』

2018年1月5日(国立劇場・小劇場)

◇日本のスペイン舞踊の第一人者として、半世紀以上舞台に立ち続ける小松原庸子。舞台への熱意と創作意欲は、まったく衰えることなく続いている。今回の舞台は、2002年に初演された神話的な世界を壮大に描く『大地と炎』の再演だが、なんと麿赤児が主宰する大駱駝艦の舞踏手たちと初めて共演するという。小松原の描く洗練された熱いスペイン舞踊と、異形の舞踏手たちがいかに融合し、化学反応を起こしながら新たな舞台を作りあげるか楽しみだ(稲田奈緒美)


◆KARAS《アップデイト・ダンスNo.50》『ピグマリオン‐人形愛』

2018年1月5〜11日(カラス・アパラタス)

◇2017年は、フランス芸術文化勲章受章やパリオペラ座バレエ団への新作の振付、オペラ『魔笛』の総合演出、ニューヨークのリンカーンセンターでの公演等々、世界を股にかけて躍進を遂げた一年だったが、勅使川原自身が常に言っているように、拠点はやはり荻窪にある自身のスタジオ「アパラタス」だ。年はじめのダンスもやはりここから。『ピグマリオン‐人形愛』はバーナード・ショーの戯曲(『マイ・フェア・レディ』の原作)やギリシャ神話に基づくものでなく、「人形愛」「両性具有」「自動筆記」等をテーマとした彼ら独自のものになるという。正月早々こうしたテーマを取り上げるとは実に彼ららしく、捻じれた美しい世界が繰り広げられることだろう。この公演が終わるとヨーロッパで活動し、5月まで日本での公演はないというから、その意味でも是非観ておきたい。(吉田 香)


◆Co.山田うん 2018 3都市ツアー『モナカ』

2018年1月5〜8、21、26日(スパイラルホール、福岡市立東市民センターなみきホール、ロームシアター京都・サウスホール)

◇東京一極集中、ソロやデュオなどの少人数中心、新作中心の傾向が強い日本のコンテンポラリー・ダンス界において、山田うんは稀有な存在である。カンパニー制とレパートリー制を採用して、常時10名を超える若手ダンサーを育成しながら、作品を再演してブラッシュアップしている。発表の場も首都圏にとどまらず、全国や海外でのツアー公演、全国の公共ホールでのワークショップ、海外のアーティストとの共同制作など、意識的に外へ、外へと活動を開いている。そんなCo.山田うんが新年早々、エンジン全開でツアー公演を行う。初演時は、聴衆の感覚をざわつかせるようなヲノサトルの音楽と有機的に展開していく振付、そして抜群に動けるダンサー達の群舞の迫力に圧倒された。新年の観劇初めにふさわしい舞台となるだろう。(折田彩)


◆『PLUTO プルートゥ』

2018年1月6〜28日(Bunkamuraシアターコクーン)

◇シディ・ラルビ・シェルカウイ演出・振付、森山未來主演の『PLUTO』が3年ぶりに再演される。しかしただの再演ではない。モダンダンスを長年続け、ダンサーとしても活動する土屋太鳳がメインキャストに入り、シェルカウイのカンパニー「EASTMAN」のメンバーで彼の舞踊言語を良く知る湯浅永麻も加わる。大植真太郎、上月一臣ら継続して参加するシェルカウイ組のダンサー達と共に、彼らがどんな風に言葉と動きで作品世界を紡ぎ上げるのか、期待が高まる。(折田)


◆新国立劇場《開場20周年記念特別公演 ニューイヤー・バレエ》

2018年1月6、7日(新国立劇場オペラパレス)

◇一昨年から始まった年始めのガラ公演。バランシン振付の『シンフォニー・イン・C』が楽しみだ。磨きのかかったテクニックと、スタイリッシュな軽快さで、振付の面白みを引き出し、昨年の『ヴァレンタイン・バレエ』で披露した『テーマとヴァリエーション』と同様に、今回も素晴らしい舞台になるだろう。ロマンティック・バレエの代表作『パ・ド・カトル』は、本島美和、寺田亜沙子、木村優里、細田千晶が出演。タリオーニ、グリジ、チェリート、グラーンのそれぞれのパートを誰が踊るのか楽しみだ。他に『チャイコフスキーのパ・ド・ドゥ』(米沢唯、奥村康祐)と、『グラン・パ・クラシック』(小野絢子、福岡雄大)が予定されている。全幕作品からの抜粋はなく、全てガラ公演でしか見られない演目を揃えてくるところがニクイ。(隅田有)

◆ピアジェpresents《ル・グラン・ガラ2018》

2018年1月11〜13日(東急シアターオーブ)

◇パリ・オペラ座バレエ団のスターダンサーによる共演は、いずれもジョルジオ・マンチーニの全幕日本初演『トリスタンとイゾルデ』(ドロテ・ジルベール&マチュー・ガニオ)、世界初演『ヴェーゼンドンク歌曲集』(ジェルマン・ルーヴェ&ユーゴ・マルシャン&オニール八菜)と、意欲的なプログラムが並ぶ。衣裳や映像にも世界的なクリエイターを起用するなど、一年の始まりにふさわしい華やかな公演になること間違いなし!だ。(宮本珠希)


◆谷桃子バレエ団 新春公演『白鳥の湖』(全幕)

2018年1月13、14日(東京文化会館・大ホール)

◇谷桃子バレエ団が『白鳥の湖』の全幕に本格的に取り組むのは、2012年4月の新国立劇場での創立60周年記念公演以来のことであり、6年ぶり。2017年5月に芸術監督に就任した高部尚子が最初に取り組む古典の舞台だ。2015年4月26日に94歳で亡くなった谷桃子の名演技が今でも話題になる『白鳥の湖』だが、これが谷桃子のいない谷桃子バレエ団による最初の『白鳥の湖』全幕上演ということになる。高部尚子は谷桃子バレエ団で『白鳥の湖』の全幕を数多く踊ってきたが、最後に踊ったのは2002年1月のことで、その時の相手役は熊川哲也だった。経験豊富な高部が、すっかり若返った竹内菜那子、馳麻弥、植田綾乃、山口緋奈子の主役陣をどう使いこなすかに注目しよう。(山野博大)


◆ジェローム・ベル『GALA-ガラ』

2018年1月20、21日(彩の国さいたま芸術劇場・大ホール)

◇「ダンスではない」との批判を常に浴びながら実験的な作品を発表し続けるフランスの振付家・ジェローム・ベルが、6年ぶりに埼玉にやってくる。前作の『ショー・マスト・ゴー・オン』同様、世界中(すでに50都市以上で上演されている)その土地土地で選ばれた人々が出演する。年齢も性別も職業も様々で、舞台はまさに社会の縮図。いわゆる“ダンサー”という概念を覆す風貌や動きを前に「ダンスとは何か」を考えることになるだろう。しかし、ベル特有のユーモアが畳みかけてくるから、そんな問いかけも堅苦しいものじゃない。リラックスして楽しもう。(吉田)


◆在研会《DANCE FLAME》

2018年1月24、25日(東京・両国シアターΧ)

◇文化庁が若手芸術家の海外での研修にお金を出すようになったのは、1967年からであり、すでに半世紀が経つ。舞踊会でも、主だった者のほとんどが在外研修員の経験者だ。その中で現代舞踊系の人たちが集まって行う公演が《在研会 DANCE FLAME》だ。今回は、石原完二、中西優子、仲野恵子、能美健志、松山善弘、山元美代子、渡辺福代、折田克子、高瀬多佳子というベテランたちが、その後の研鑽の成果を披露する。(山野)


◆東京ゲゲゲイ《東京ゲゲゲイ歌劇団 キテレツメンタルワールドvol.2》

2018年1月17‐21日(東京・よみうり大手町ホール)

◇マイキーこと牧宗孝率いる東京ゲゲゲイは、近年舞台やテレビなどで注目を集めるダンスチーム。ストリートダンサー、パフォーマー、振付師、演出家、音楽家として活躍するマイキーのポップでシュールで、グロテスクで可愛い独特の世界と個性的なダンサーたちは、一度見たら忘れられない。ダンスと音楽と芝居が混然として、何がどうなることやらわからない。だからこそ、こわごわ、ワクワクしつつ覗いてみたいの公演だ(稲田)




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