July 31, 2017

【ダンス・タイムズがお勧めする 2017年8月公演】

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演をご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、720日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

【ダンス・タイムズがお勧めする 2017年8月公演】


◆バレエ協会《全国合同バレエの夕べ》

8月1、3日 新国立劇場オペラパレス

◇1979年に始まり、年に二回開催された年などもあって、今回で41回を数える。近年は主に8月開催で、すっかり夏の恒例になった。酒井はな、佐久間奈緒ほか、国内外で活躍するベテラン勢と、全国のフレッシュな若手による、楽しい舞台になるだろう。長くオーストラリアに拠点を置いていた佐藤真左美、元Noismメンバーの櫛田祥光、広島県で福山バレエアカデミーを主宰する中筋賢一らの振付作品にも注目したい。(隅田有)


◆スターダンサーズバレエ団《Summer Mixed Program》

8月5、6日 新国立劇場オペラパレス

◇バランシン振付の『ワルプルギスの夜』、フォーサイス振付の『N.N.N.N.』、 『眠れる森の美女』のグラン・パ・ド・ドゥに加えてデヴィッド・ピントレー振付の『Flowers of the Forest』の日本初演というプログラム。ピントレ作品は、吉田都、フェデリコ・ボネッリというロイヤル・バレエの新旧コンビが、そして『眠れる・・・』は、パリ・オペラ座現役の二人(オニール八菜とユーゴ・マルシャン)が踊る。これは見逃せない。(山野博大)


◆K-BALLET YOUTH 第3回公演『眠れる森の美女』

8月5、6日 オーチャードホール

◇オーディションで選抜された22歳以下の若手ダンサーで構成されるK-BALLET YOUTHが、古典の大作『眠れる森の美女』に挑む。オーロラ姫は佐伯美帆と八木りさのダブル・キャスト。いずれも将来が楽しみな有望株である。また、フロリムント王子の堀内將平・山本雅也、カラボスの宮尾俊太郎・杉野慧など、カンパニーのメンバーも出演し、作品に更なる深みを与える。約1年の歳月をかけてリハーサルを積み重ね、高みを目指すエネルギーに溢れる彼女たちが、本番でどのような輝きを放つのか、大きな期待を込めて見届けたい。(宮本珠希)


◆岸辺パレエスタジオ第30回記念発表会『ジゼル』

2017年8月13日/メルパルク・ホール東京

◇8月は、発表会が多く行われる。その中で 岸辺光代が主宰する岸辺バレエスタジオの発表会で上演される『ジゼル』全幕は見逃すわけには行かない一本。このスタジオ出身のオニール八菜が、フロロン・メラックを相手に主演するからだ。一流バレエ団並みの舞台になるにちがいない。他にキミホ・ハルバート振付の『A Midsummer Night's Dream』の再演もある。(山野)


◆《ルグリ・ガラ〜運命のバレエダンサー〜》

2017年8月19、20、22〜25日(フェスティバルホール、愛知県芸術劇場・大ホール、東京文化会館・大ホール)

◇ルグリのプロデュース公演は、ルグリの目を通してバレエ界のトレンドを学ぶ”必修科目”の感がある。A、B両プログラムで上演される『フェアウェル・ワルツ』(振付バナ)は、ショパンとジョルジュ・サンドの関係からインスピレーションを得たパ・ド・ドゥ。一昨年の世界フェスの素晴らしいステージが忘れられないが、本公演でもルグリとゲランが詩情たっぷりに見せてくれるだろう。ルグリ初の全幕プロダクションとして昨年初演された『海賊』から、2幕のアダジオと、オダリスク(Aプロのみ)が上演されるのも楽しみだ。(隅田)


◆吉田都x堀内元 《Ballet for the Future》

8月23、28、31日 NHK大阪ホール、新宿文化センター大ホール、札幌ニトリ文化ホール

◇日本バレエ界のレジェンドである吉田 都と堀内 元。今回の公演では、新国立劇場バレエ団プリンシパルの福岡雄大と米沢 唯も加わり、吉田&福岡の『ライモンダ』、堀内&米沢の『Passage』(振付:堀内元)と、この上なく豪華なペアによるプログラムが上演される。世代を超えたトップダンサーの共演による化学反応を堪能したい。また、巨匠バランシンの薫陶を受けた堀内直伝『タランテラ』も必見だ。こちらは佐々木夢奈、塩谷綾菜(ダブル・キャスト)、末原雅広が踊る。佐々木と塩谷は国内コンクールの覇者で伸び盛りの若手、末原はスクール・オブ・アメリカン・バレエ出身で、現在は関西を中心に活躍中の人気ダンサーだ。進境著しい彼らのヴィルトゥオジティは必見!(宮本)


◆勅使川原三郎『月に吠える』

2017年8月24〜27日(東京芸術劇場・プレイハウス)

◇萩原朔太郎の詩集『月に吠える』が刊行から100年を迎えた今年、この詩集に長い間インスパイアされてきたという勅使川原三郎が満を持して上演する。既存の枠組みから逸脱した芸術を追求している点で、勅使川原が萩原朔太郎をモチーフにするのは自然の成り行きと言えるかもしれない。自身のスタジオ「アパラタス」で6月に上演した『ペトルーシュカ』、7月の『イリュミナシオン』はいずれも凄まじい集中力と迫力で内面を描いた傑作だったが、両作品ともに今作『月に吠える』に繋がっていくと勅使川原はアフタートークで述べていた。また、両作品の間には、ニューヨークのリンカーンセンターフェスティバルで『Sleeping Water』を上演し、好評を博している。そんな勢いに乗る彼が今夏の集大成として送る作品を見逃すわけにはいかない。勅使川原、佐東利穂子、鰐川枝里のKARASのメンバーに加え、勅使川原のメソッドを学んだヨーロッパのダンサー、マリア・キアラ・メツァトリとパスカル・マーティも出演する。(吉田 香)


◆国立劇場8月舞踊公演《花形・名作舞踊鑑賞会》

2017年8月26日(国立劇場・小劇場) 

◇「花形」というと熟した技術ではなく、若さの華やぎを見るというイメージがあるが、今回の布陣は花形の中でもリーダークラスが顔を揃え、花も実もある舞台に期待が膨らむ。『大原女・国入奴』(藤間達也)は大きな女性の可愛らしさとキビキビとした奴とを演じ分ける。『文屋』(文屋・花柳寿太一郎)は、文屋が小野小町に言い寄ろうとするのを、無骨な官女たちに遮られるという展開。『高尾さんげ』(尾上紫)は、名高い遊女の美しさと哀れさ、そして地獄の責め苦を描く。西川扇与一(猿曳)、西川大樹(女大名)、西川扇重郎(奴橘平)らによる『靭猿』は人間と猿の情愛の物語。いずれの演目も、身も心も充実する時代を迎えた演者の表現が楽しみだ。(阿部さとみ)


◆小林紀子バレエ・シアター第112回公演《マクミラン没後25周年記念公演》

2017年8月26、27日(新国立劇場・オペラパレス)

◇小林紀子バレエ・シアターが、マクミラン没後25周年のメモリアルイヤーに2本の日本初演を含む珠玉のトリプル・ビルを披露する。2作の日本初演を許されたのも、これまでのバレエ団の上演実績が、作品の著作権を管理するマクミラン財団から認められたからだろう。『La Fin du Jour』は、ラヴェルのピアノ協奏曲に乗せて1930年代のイギリスの風俗を描いた作品。マクミランの特徴的なリフトの数々とイアン・スパーリングのモダンな美術・衣裳が楽しめる。マクミラン版『春の祭典』は、40名を超える群舞と「The Chosen Maiden(生贄、選ばれた乙女)」が繰り広げるプリミティブなスペクタクル。ぜひバレエ団の総力を挙げてこの大作に臨んでほしい。他にアシュトンの『バレエの情景』も上演される。(折田彩)


◆鍵田真由美・佐藤弘希フラメンコ舞踊団『愛の果てに オルフェオとエウリディーチェより』

2017年8月26、27日(世田谷パブリックシアター)

◇正統的なフラメンコから、独自の和風フラメンコ作品まで多様な活動を続ける同舞踊団が、今回はギリシア神話「オルフェオとエウリディーチェ」に挑戦する。グルックのオペラでも名高いこの作品を、佐藤浩希のオリジナル演出・振付・主演と、音楽監督を務める中島千絵の作詞・作曲で大胆に翻案するという。出演は鍵田真由美をはじめ、着実に力を増している同舞踊団のダンサーたち。音楽は通常のフラメンコの楽器編成に、和太鼓、箏、篠笛などが加わる。暑い夏をさらに熱く楽しめそうだ。(稲田奈緒美)




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