June 24, 2017

横浜バレエフェスティバル2017『Bプログラム』

第三回横浜バレエフェィティバルが開催された。今年も芸術監督に遠藤康行を迎え、日程は一日増えて金曜、土曜の二公演。AとBの二種類のプログラムが上演された。

第一部は若手ダンサーと、オーディションで選抜されたメンバーによる"フレッシャーズガラ"。ロゼラ・ハイタワーの学生、オーギュスト・パライエによるソロ『START FROM THE END』(振付:フランチェスコ・クルチ)と、畑戸利江子による『ソワレ・ド・バレエ』(振付:深川秀夫)のバリエーション。続いて『パリの炎』のグラン・パ・ド・ドゥに大岩詩依と松浦祐磨が出演した。松浦は中学生という若さながら、回転もジャンプも力みがなく、伸びしろを感じさせる踊りだった。大岩はテクニックを取りこぼさず、スピード感のあるパを踊りきった。第一部最後は遠藤振付の『レ・ブリヨン Les Brillants』。パライエを芯に、カラフルなトップスにショートパンツ姿の7人の少女が、見事な柔軟性を披露する作品。生演奏のキラキラ星変奏曲を使った(ピアニスト 蛭崎あゆみ)、思春期のダンサーならではの美しいラインが印象的な作品となっていた。"表現する才能"を持った若手が、伸び伸びと力を発揮している様は胸を打つ。第一部の参加者の今後の活躍が楽しみだ。

第二部と第三部には、国内外で活躍する注目のダンサーが出演。ソロ『walking with hands』(振付 パウロ・アハイス)と『ジゼル』の二幕アダジオを踊った、ボストン・バレエ団プリンシパルの倉永美沙の、足の裏を使った波打つようなパ・ド・ブレが心に残る。ジゼル後半の連続のアントルシャ・カトルでは、サイドに垂らした腕と上半身の力の抜き具合が巧みで、宙に浮かんでいる精霊が時たま地に足をつけているようであった。アルブレヒトはロサンゼルス・バレエ団の清水健太が務めた。来期からヒューストン・バレエに復帰する飯島望未は、遠藤と八幡顕光(新国立劇場)と共演し、遠藤振付の『3 in Passacaglia』を踊った。キレの良いスタイリッシュな踊りで、二人の男性を翻弄する冷ややかな美しさがあった。オーストラリア・バレエからは近藤亜香とチェンウ・グオが出演。『海賊』のグラン・パ・ド・ドゥを踊った。両者とも二十代と若手ながら、プリンシパルとしての貫禄のあるステージを見せた。その他、ロイヤル・フランダース・バレエ団の加藤三希央による、シェルカウイ振付の『Mononoke』、二山治雄と竹田仁美による『薔薇の精』、柳本雅寛と熊谷拓明による+81のコミカルな『Que Sera』が上演された。ラストはマッツ・エックの『ジュリエットとロミオ』よりバルコニーのパ・ド・ドゥ。チャイコフスキーの交響曲五番第二楽章を使った作品で、湯浅永麻とアントン・ヴァルドヴァウワーが出演した。

旬のダンサーを配したガラ・コンサートで、日本初演作品が多数観られるのも嬉しい。第四回以降も続いてゆくことに期待したい。

(隅田有 2017/06/10 16:00 神奈川県民ホール) 


outofnice at 12:54舞台評 
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