November 09, 2012

ダンス・ダンス・ダンス at ヨコハマ2012《DEDICATED IMAGE 2012》

ダンス・ダンス・ダンスatヨコハマ2012に首藤康之が登場し、中村恩恵の振付により《DEDICATED IMAGE 2012》を踊った。これは首藤のソロの『Between Today and Tomorrow』、映像の『The Afternoon of a Faun』、首藤と中村が踊る『WHITE ROOM』という三つを続けた、全体で約1時間の舞台だった。  まず映像とダンスで首藤を紹介する。次いで牧神のメークをしている首藤の短い映像をはさんで、『WHITE ROOM』となる。これはイリ・キリアンのアドバイスによりチェホフの「かもめ」をダンス化したもので、作家志望のトレープレフ(首藤康之)を恋人のニーナ(中村恩恵)が訪ねてくるところから始まる。ニーナは、トレープレフの母親アルカージナの愛人で有名作家のトリゴーリンに惹かれて後を追い、子どもまで作るのだが、捨てられて帰ってくる。そんなニーナにトレープレフは離れていた間の想いを打ち明ける。しかしニーナは、なおトリゴーリンを愛していたのだった。トレープレフはひとり命を絶つ。  冒頭にトレープレフの自殺のシーンがあり、そこから時間をさかのぼる。首藤の動きを中心に置いて、それに周辺から中村が「かもめ」の人間関係を少しづつ付け加えて行く。二人の動きの微妙な変化により、ドラマの断片がしだいにひとつにつながってくる。相手の動きにすばやく反応する二人を見ていると、じわじわと感動が高まってくる。
(山野博大 2012/10/19 KAAT神奈川芸術劇場)

emiko0703 at 22:16短評 
記事検索