May 10, 2012

『2012年 第69回 全国舞踊コンクール』

今年で69回目を迎えた全国舞踊コンクール。昨年は、東日本大震災の影響でやむを得ず中止となったため、2年ぶりの開催となった。国内では最も歴史があり、各地からハイレベルな出場者が集結する大会である。今回は、331日のバレエ部門決選を鑑賞した。

最初に審査が行われた8歳から13歳までのバレエ第二部は、体格にこそバラつきが見られたものの、皆、10歳前後とは思えないほど、きちんとヴァリエーションを踊りこなしていた。しかし、中には、回転数や跳躍力を強調するあまり音に遅れる者、股関節のアン・ドゥオールが不十分である者、硬直した笑顔や大仰な演技が不自然な出場者も目に付いた。上位の中島映理子、中野伶美、高橋怜衣は、いずれも正確な基礎と音楽の勘所を心得ており、1曲のまとめ方が秀逸。続く14歳から18歳までのバレエ・ジュニア部は、例年にも増して激戦を極めた。第1位に輝いた矢内千夏は、軸の強さを活かした高度なテクニックが際立つ。第2位の繁木弥生は、しなやかな動きと美しいフォームを印象付け、第3位に、役柄を掴み快活に踊りきったアクリ士門が続いた。19歳以上のバレエ第一部は、男性陣が健闘。ノーブルな雰囲気と深みのある表現で舞台の空気を変えた井澤駿、キレのあるムーヴメントが光った豊永太優がそれぞれ第1位と第3位、コントロールを利かせたクリーンな踊りの松本真由美が第2位という結果に。
また、同月27日に行われたバレエ・パ・ド・ドゥ部には8組が出場。全体的に、終盤になると疲れが見え、パの繋ぎや移動時の歩き方・走り方が雑になってしまっていたのが気になった。同様に、女性の、フェッテ直前の強張った表情にも改善の余地が見られる。第1位の毛利実沙子・上村崇人組と第2位の池田理沙子・井澤駿組は群を抜いており、各ペアの持ち味を十分に発揮して見せ場を作った。出場者の更なる飛躍を願いたい。(宮本珠希 
2012/3/31 1000 めぐろパーシモンホール大ホール)

                                                                                                       



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