February 22, 2012
ボリショイ・バレエ団『ライモンダ』
マリーヤ・アレクサンドロワ主演。腕をアン・オーに挙げた際に首をわずかに左右に振ったり、ポアントでパラレルに立ちパ・ド・ブレで後方に下がる際にシナを作ったりと、ロシア・バレエの花形らしい作法で、スパルタクスで見せたパワフルな踊りとの区別があった。ルルヴェで止まりきれずに流れるなど、足元は稀に正確さを欠いたが、三幕のコーダのゆっくりとしたパッセは圧巻。上半身の押し出しの良さは絶品であった。恋人とサラセンの騎士双方に対する感情に特筆すべき工夫はない。やや大味な所も含めて昔ながらの趣があった。グリゴローヴィチはスパルタクスやイワン雷帝など、アクの強い男性キャラクターを作り上げたが、アブデラフマンもその一人である。かつての名演と比べられてはミハイル・ロブーヒンも分が悪いが、ジャンプの大技に入る前に踊りの流れが一瞬止まるなど、大役には力不足。アレクサンドロワに迫力負けした。ジャン・ド・ブリエンヌにルスラン・スクヴォルツォフ。三幕の民族舞踊が舞台を盛り上げた。(森本ゆふ 2012/02/07 東京文化会館18:30)