August 05, 2011

《ダンスがみたい!13》

「ダンスがみたい!」実行委員会(制作=金原知輝、吉村二郎、村岡尚子、林慶一)による《ダンスがみたい! 13》が7月19日から8月30日まで行われている。全22公演で、会場は神楽坂die pratzeとd-倉庫だ。
 7月19日にポコペン舞子の『もう少し待っててください』、7月24日に岩下徹×桜井圭介の『即興セッション』、7月27日に富野幸緒の『トスロングストイックストロベリーショー』、8月2日に木村愛子の『温かい水を抱く掘戮鮓た。
 ポコペン舞子は《新人シリーズ9》で新人賞を取った女性6人、男性1人のダンス・グループだ。一人ずつ出たり入ったりを繰り返し、少しづつからだのどこかを動かすだけで次と交替。しだいに動きが増えて行く。最後には全員がハードに動いて終わる。個々のダンサーが競うという感じではなく、それぞれに自分の踊りに専念して、それが結果として全体になっている。見終わってみると、けっこうな手応えの残る舞台となった。
 岩下徹は、桜井圭介(音響)の出す音に反応して即興で動いた。彼は山海塾のメンバーであり、長く『放下』というシリーズに取り組み、他にも多くの舞台をこなす京都在住の有名人だ。今回、この神楽坂die pratzeで特に何かを仕出かそうというわけではなく、いつものようにゆるやかに、時に激しく動くだけ。さほど目新しい展開はない。見る方としては、いつもの岩下がそこに居て、いつものように動いていることだけで、他に何かを求めることもなく、満足してしまう。
 富野幸緒は《新人シリーズ9》でオーディエンス賞の受賞者だ。私には、2008年に東京シティ・バレエ団がティアラこうとうの全施設を使ってやった《東京シティ・バレエ団 meets コンテンポラリーダンス 供佞如彼女が志賀育恵らを踊らせた『TIARA THE BEAUTY』のサービスたっぷりの舞踊づくりが記憶にあった。今回は野口千明らを交えたチームトミノによる舞台だった。富野はオランダなど海外での経験を多く積んでいることもあり、見せる技はいろいろと持っている。今回も映像とダンスのコント、動きたっぷり風など、多彩な舞台を作り観客をわかせた。
 木村愛子は《新人シリーズ9》で新人賞を取っている。今回はソロで『温かい水を抱く掘戮鰺戮辰拭9いワンピース姿で登場し、他の力に頼らずどこまでもひとりで踊り切る強さを示した。見られるよりも、見せる意識で全体を通したところがすごい。たまたま客席で隣り合った木佐貫邦子に、桜美林大学の教え子だと聞いた。最近では、大学で舞踊をやって、そのまま舞踊家として活動を続けて行くケースが多くなっているようだ。現代舞踊協会に所属するダンサーだと、コンクールや新人公演などでたった数分間踊るだけで満足してしまう。しかし彼らはたったひとりでこのように一晩の舞台をこなしている。結果はおのずから明らかなのではあるまいか。
 《ダンスがみたい! 13》の後半は日暮里のd-倉庫に舞台を移して8月30日まで続く。黒沢美香、上杉満代、とりふね舞踏舎、大橋可也、笠井瑞丈、JOU、川口隆夫らが登場して来る。日暮里の繊維街の先にあるd-倉庫まで、またたびたび足を運ぶことになりそう。(山野博大 2011/07/19 19:30 神楽坂die pratze



emiko0703 at 08:09短評 
記事検索