May 19, 2010

佐藤小夜子DANCE LABORATORY 《ダンス日記 vol.2−笑顔の法則−》

名古屋、岐阜を中心に活動している現代舞踊(モダンダンス)集団「佐藤小夜子DANCE LABORATORY」がライブハウスで公演を行った。地元で活躍する俳優なども起用した個性豊かな身体性が妙味な作品で、佐藤の既存のダンスに対するチャレンジが感じられた。メンバーそれぞれの身体性を引き出しながらまとめあげていく手腕は佐藤ならではだろう。男女8名がさまざまなシーンから織りなすこの舞台からは「日常の中のユーモア」が感じられ、見ていると思わず「ああ、こんなことありそう。」とうなずきながら微笑んでしまう。シーンとシーンの間は、黒いコートに黒い帽子を身につけた佐藤がリンクさせていくのだが、その姿はどこか道化師のようにも見える。高い身体能力を感じさせる動きシーンを繋いでいく佐藤。印象としては、道化の姿とは裏腹にコートの下で鋭利なナイフが不気味な輝きを放っているようで恐ろしくもある。楽観的な日常の中に潜む見えざる真意…そんなものが垣間見えたように感じられ、ふと自分の日常をふり返りたくなったのは私だけだろうか。(亀田恵子 2010/05/05 クラブクアトロ)



atl_on_dancetimes at 01:14短評 
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