計3組の主役での公演を鑑賞した。目を引いたのはオーレリ・デュポンの1幕(21日)。2006年にパリで観た際には、村娘というには表情が高貴すぎたが、今回は笑顔が大変素直で愛らしく、彼女の演技力の進化を感じた。アニエス・ルテステュのジゼル(20日マチネ)は、バチルダ姫とアルブレヒトの間に立ちはだかる強さがあり、その後の狂乱のシーンが秀逸。デルフィーヌ・ムッサン(20日ソワレ)は2幕での静謐さが光った。
(中野 三希子 2010/03/20 13:30/18:30、03/21 13:30 東京文化会館)