October 01, 2018

<笠井叡>
2018年8月4日、ダンスが見たい!20《「病める舞姫」を上演する。》(d-倉庫)で、自作の『土方巽幻風景』を踊る

<菅井円加、八幡顕光、福田圭吾、池田武志>
2018年8月10日、大和シティバレエSUMMER CONCERT 2018公演(大和市文化創造拠点シリウス芸術文化ホール・メインホール)で、宝満直也振付『三匹の子ぶた』を踊る

<井手茂太>
2018年8月10日、せたがやこどもプロジェクト2018《ステージ編》イデビアン・クルー公演(世田谷パブリックシアター)で、自作の『排気口』を踊る

<上野水香>
2018年8月15日、第15回世界バレエフェスティバル ガラ《Sasaki-GALA》(東京文化会館・大ホール)で、モーリス・ベジャール振付『ボレロ』を踊る

<山本隆之、佐々木大、瀬島五月、佐々木夢奈、福岡雄大>
2018年8月16日、佐々木美智子バレエ団創立40周年記念公演(八尾プリズムホール・大ホール)で、『バフチサライの泉』を踊る

<勅使川原三郎>
2018年8月19日、KARAS《アップデイトダンスNo.53》公演(カラス・アパラタス)で、自作の『火傷の季節』を踊る

<西川箕乃助、花柳寿楽、花柳基、藤間蘭黄、山村友五郎>
2018年8月22日、《動物で描く日本舞踊》公演(東京芸術劇場・プレイハウス)で、義太夫『さるかに合戦』を踊る

<遠藤康行、小池ミモザ、柳本雅寛、服部有吉、津川友利江、米沢唯、渡邊峻郁>
2018年8月25日、JAPON dance project2018×新国立劇場バレエ団公演(新国立劇場・中劇場)で、ジャポン・ダンス・プロジェクト演出・振付『Summer / Night / Dream』を踊る

<藤間達也>
2018年8月25日、花形・名作舞踊鑑賞会(国立劇場・小劇場)で、清元『山帰り』を踊る

<高田茜、平野亮一>
2018年8月30日、《ロイヤル・エレガンスの夕べ2018》公演(めぐろパーシモンホール・大ホール)で、ウェイン・マクレガー振付『レイヴン・ガール』よりパ・ド・ドゥを踊る

《THE DANCE TIMES》選出ダンサー月間ベストテンは、仲間の評論家をはじめとする多くの舞踊界の人たちとの劇場のロビーでの噂話などに含まれた本音のところを参考にして、ダンス・タイムズ編集部で協議し、最終的に決めます。ひとつの公演からはベストの1件だけ、月間でひとりのダンサーをダブって選ぶことはしないというルールでやっています。


ayaorita at 10:47

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、720日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

【ダンス・タイムズがお勧めする 2018年10月公演】


◆マシュー・ボーンの 『シンデレラ』

10月3〜14日(東急シアターオーブ)

◇男性が白鳥を踊る『Swan Lake』(1995)を振付けたマシュー・ボーンの最新作。ナチス・ドイツが1940年から41年にかけて行った、大空襲のさなかのロンドンが舞台だ。シンデレラが恋に落ちるのは王子様ではなくパイロットで、向かう先はお城の舞踏会ではなく、ウェストエンドに当時から実在するナイトクラブの”カフェ・ド・パリ”。スウィング・ジャズを楽しむ客で賑わうこの店も、爆撃で大きな被害を受けた。男女がペアで踊るスウィング・ダンスは、組んだ際の重心の移動を利用してアクロバティックな技を見せる。オフ・バランスを多用した20世紀半ば以降のバレエのパ・ド・ドゥに、多かれ少なかれ影響を与えているのではないかと筆者は睨んでいるのだが、そのスウィング全盛期が取り上げられている点に期待が高まる。プロコフィエフの曲がどのように使われているのかも興味津々。(隅田有)

[Contemporary Dance] Matthew Bourne’s “Cinderella” / Oct. 3 – 14. TokyuTheatre Orb. https://mbcinderella.com/english


◆Dance New Air 2018 ダンスの明日

10月3〜14日(スパイラルホール、草月ホール、シアター・イメージフォーラム他)

◇全国各地で毎月のように舞台芸術フェスティバルが開催されているが、ダンス、特にコンテンポラリーダンスに特化したフェスティバルは決して多くない。Dance New Airは、前身であるダンスビエンナーレトーキョー、ダンストリエンナーレトーキョー時代から15年以上にわたって、日本にコンテンポラリーダンスを根付かせるべく奮闘してきた。今回の目玉は何と言っても黒田育世の代表作『ラストパイ』の再演だろう。BATIKのメンバーだけでなく、振付師としても活躍する菅原小春、バレエの小出顕太郎、舞踏の奥山ばらばなど、バックグラウンドの異なる豪華なダンサーが顔を揃える。コンセプチュアルで美しい世界を作り出すラシッド・ウランタンの『TORDRE』、イヴォンヌ・レイナー、大野一雄、首くくり栲象らのダンスフィルムの上映も見逃せない。(折田 彩)

[Festival] Dance New Air 2018 / Oct.3-14 Spiral Hall, Sogetsu Hall, Theatre Image Forum etc.


◆KYOTO EXPERIMENT 2018

10月6〜28日(ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場春秋座他)

◇毎年エッジの効いたプログラムで世界のパフォーミング・アーツシーンの今を見せてくれるKYOTO EXPERIMENT。今年のプログラムのテーマを「女性アーティストおよび女性性をアイデンティティの核とするアーティスト/カンパニー」に設定したのは、昨年秋から日本の舞台芸術界を含め世界中で大きなムーブメントとなっているMe Too Movementとも無関係ではないだろう。現代の病理を様々な手法で鮮烈に描き出すジゼル・ヴィエンヌの最新作『CROWD』、先日のバレエ・ロレーヌ公演でも小品が披露されたセシリア・ベンゴレア&フランソワ・シェニョーの『DUB LOVE』に注目したい。(折田)

[Festival] KYOTO EXPERIMENT 2018 / Oct.6-28 ROHM Theatre Kyoto, Kyoto Art Center, Kyoto Art Theater Shunjuza etc.


◆文化庁芸術祭主催特別企画公演《舞踊・邦楽でよみがえる東京の明治》

10月6日(国立劇場小劇場)

◇日本芸術文化振興会「明治150年記念事業」の一環で、明治中期に様々な場所で親しまれた舞踊・邦楽に焦点をあてた企画である。「家庭の音楽」「街頭の風俗」「社交場の芸能」「解説」「劇場の新作物」という構成で行われ、このうち舞踊は「社交場の芸能」の清元『梅の春』、「劇場の新作物」の長唄『茨木』の二題。どちらも明治以降の文明開化に伴う、高尚趣味の影響を受けている。

『梅の春』は日本舞踊家が目指す究極の表現「素踊り」の演目として人気の高い曲。藤間藤糀が演じ、女性ならではの身体の線の美しさとみずみずしさとで描く情緒ある世界観に期待が寄せられる。

『茨木』は、渡辺綱に切り取られた腕を、綱の伯母に化けた鬼(茨木童子)が取り返すという劇的な舞踊の大曲。茨木童子に花柳寿楽、渡辺綱に花柳基、家臣宇源太に花柳寿太一郎、士卒に花柳源九郎、花柳寿美藏、太刀持に青山恵大。若手から中堅の実力者が顔を揃え、充実した舞台が展開することだろう。(阿部さとみ)

[Nichibu] Tokyo’s Meiji-era Cityscape Revived by Dance and Music  / Oct.6 National Theatre


◆志村バレエ第9回公演『シンデレラ』

10月7日(朝霞市民会館)

◇2011年の初演、2013年の再演を経て、今回が3度目の上演となる本作は、ローザンヌ国際バレエコンクールの解説者としてもお馴染みの山本康介による演出・振付が光る。音楽性豊かなシークエンスやテンポのよいストーリー展開など、見どころ満載だ。牧 阿佐美バレエ団、Kバレエ カンパニー、新国立劇場バレエ団からのゲスト陣も豪華。誰もが知っている名作ファンタジーの世界に酔いしれたい。(宮本珠希)

[Ballet]Shimura Ballet 9th Performance”Cinderella”/Oct.7 Asaka Civic Center


◆K-BALLET COMPANY 『ロミオとジュリエット』

10月12〜23日(東京文化会館、日本特殊陶業市民会館、大阪フェスティバルホール、広島文化学園HBGホール)

◇Kバレエ カンパニー創立20周年を迎える記念シーズンの幕開けは『ロミオとジュリエット』。熊川版は、他の演出では脇役であるロザラインにも明確なキャラクターを付与し、それぞれの登場人物の関係性やその心理を丹念かつ克明に描き出した秀作だ。今回は、4組のカップルが主演。そしてプリンシパルの浅川紫織にとっては、本公演がダンサーとして最後の舞台となる。引退を表明してから、『白鳥の湖』、『クレオパトラ』と至高の踊りを見せてくれているだけに、ラストにも期待が高まるばかりである。(宮本)

[Ballet]K-BALLET COMPANY“Romeo & Juliet”/Oct.12-23 Tokyo Bunka Kaikan,Nagoya Civic Center,Osaka Festival Hall,Hiroshima Bunka Gakuen HBG Hall


◆笠井瑞丈×上村なおか《2×3》

10月11、12日(東京・国分寺市立いずみホール)

◇“笠井瑞丈×上村なおか”をユニット名として、2002年から共に公演やワークショップを行っている笠井瑞丈と上村なおか。舞踏やオイリュトミーで培った身体に向き合う力や拮抗する存在感を軸に多彩なアーティストとのコラボレーションで舞台を作り上げてきた。今回は振付に近藤良平、川村美紀子、そして二人の師である笠井叡を迎えて3作品を上演する。タイトルは『イマハムカシ』(笠井)、『かませ犬』(近藤)、『事実上の夫婦喧嘩(仮)』(川村)。面白くない訳がない。(吉田 香)

[Contemporary Dance] Mitsutake Kasai×Naoka Uemura《2×3》/Oct.11-12. Kokubunji City Izumi Hall


◆ケイ・タケイ’s ムービングアースオリエントスフィア

10月23、24日(シアターχ)

◇ケイ・タケイが続けてきたLIGHTシリーズの、Part44『竹林』“根源的な群舞による”、Part46『白鳥湖・黒鳥湖』“動きと再現のためのエチュード”の2本が上演される。70歳になったケイがどう変わって、舞踊の世界に生き続けているかを、この目で確かめておこうと思う。(山野博大)

[Dance] KEI TAKEI’S Moving Earth Orient Sphere “Light”Part 44 and 46.  / Oct.23, 24. Theater X.


◆KAAT DANCE SERIES 2018『The Mist』

10月25〜28日(KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ)

◇一昔前の欧米志向に代わって、近年は多様な国々との芸術文化交流が盛んになっている。特にアジアの人々と文化との出会いは、私たちに新たな発見や共感をもたらし、未来へ向けた可能性を示唆する。「神奈川で、ベトナムに会いにいく」というキャッチフレーズで、今年2月にサーカス「アー・オー・ショー」を披露して人気を博したパフォーミング・アーツ・カンパニーのルーン・プロダクションが、今度はダンス作品「ザ・ミスト」を上演する。ベトナム人にとって生命の源である“米”がテーマだそうだが、米は日本人にとっても命の源。ベトナムの伝統楽器の演奏を背景に、朝霧が立ち込める田園で稲を育て、収穫する人々の生活が描かれる。私たちが忘れてしまいがちな、米を育む豊かな大地と湿潤な気候、そこで続けられる日々の営みの美しさを見に行こう。(稲田奈緒美)

[Contemporary Dance] Lune Production《The Mist》Oct.25-28, KAAT(Kanagawa Arts Theatre), Yokohama City, Kanagawa


◆法村友井バレエ団『エスメラルダ』

10月27日(フェスティバルホール)

◇法村友井バレエ団が九年ぶりに『エスメ…』全幕に取り組む。文豪ヴィクトル・ユーゴーが書いた「ノートルダム・ド・パリ」の世界を法村牧緒がペローの原振付、プティパ、ブルメイステルの改訂を尊重しつつ、独自の視点も加えて見せるバージョンだ。前回の2009年にもスメラルダを踊っている法村珠里が創り出す新たなエスメラルダ像に期待する。(山野)

[Ballet] Homura Tomoi Ballet Company “ESMERALDA –Notre-Dame de Paris-”  / Oct. 27. Festival Hall Oosaka.



outofnice at 09:05公演情報

August 31, 2018

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演やイベントをご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、720日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

【ダンス・タイムズがお勧めする 2018年9月公演】


◆勅使川原三郎 アップデイトダンスNo.54『幻』

8月31日〜9月8日(アパラタス)

◇8月の第53弾『火傷の季節』は、勅使川原のソロだった。約1時間半をひとりで踊りきり、多彩な演技で観客を魅了しつくした。9月の第54弾は、海外から帰国の佐東利穂子を加えての舞台となる。経験を積んでさらにひとまわり大きくなった佐東と勅使川原の、新たな出会いから何が生まれて来るか、絶対に見逃すわけにはいかない。(山野博大)

[Contemporary Dance] Saburo Teshigawara Update Dance No.54. “Maboroshi” / Aug.31 – Sept. 8. KARAS APPARATUS.


◆東京バレエ団《プティパ・ガラ》

9月1日(神奈川県民ホール)

◇近年レパートリーの幅を広げている東京バレエ団が、あえてオール・プティパのプログラムを上演。古典作品こそ技術にごまかしの効かない難しさがあり、そこにあえて挑戦する意気込みは素晴らしい。8月末に開催された「めぐろバレエ祭り」の一環《夏祭りガラ》の6演目から4作品、さらに神奈川公演では『ラ・バヤデール』より"影の王国"、『騎兵隊の休息』、『ライモンダ』が加わる。『ライモンダ』は古典作品としては珍しく、ヒロインの視点から物語が綴られる。ゆえにヒロインには物語の軸となる華やかな存在感が求められる。ベテラン上野水香の演技に注目したい。また東京バレエ団の"影の王国"は必見。4月の《NHKバレエの饗宴》に続き、今回も観客を圧倒する気迫と幽玄に満ちた、見事なコール・ド・バレエが見られるだろう。(隅田有)

[Ballet] The Tokyo Ballet 《Petipa Gala》 / Sept. 1. Kanagawa Kenmin Hall。


◆《第11回 恵翔会 藤間恵都子リサイタル》

9月2日(国立劇場小劇場)

◇藤間恵都子は今後の舞踊界を牽引する中堅舞踊家の一人。スッキリとした姿形に、シャープで安定した技術力に定評がある。久しぶりのリサイタルは、長唄『楠公』と長唄『日追の径』の二題。前者は悲劇の武将楠木正成が死を覚悟しての幼い息子との別れと、負け戦としりながらも出陣する姿を描き、後者は貧しさゆえに夫と別れ別れに生きることになった女が、なお夫を求めてさまようというロマンスを紡ぐ。武将と女という相反する役ながら、共通して流れるのは情。きちんとした技術力の上に醸し出される情愛表現に期待が高まる。(阿部さとみ)

[Nichibu] Fujima Etsuko recital “Keishoukai”/ Sept. 2. National theater (Small). 


◆Dance Labo 《ダンサー、言葉で踊る》

9月3日(像の鼻テラス)

◇日本ではダンスが社会の中で十分位置付けられているとは言えず、また職業にすることは容易ではない。そのような状況を何とかしたい、という思いからか、「日本のダンス環境を考えることを目的としたプロジェクト」として、「Dance Lab」が設立された。その第1回目のイベントとして、国内外で活躍するダンサーが自らの活動や、彼らが踊ってきた世界を代表する振付家の作品について“語る”。ダンサーたちは踊るという表現手段を言葉に変えて、観客は見るという行為から共に考え、話し合い、実践を試みる場である。語るダンサーたちは、キュレーターの小㞍健太と、ゲストダンサー島地保武、那須野圭右、湯浅永麻、鳴海令那の4人。映像を交えながら取り上げる振付家はモーリス・ベジャール、マッツ・エック、イリ・キリアン、ウィリアム・フォーサイス、クリスタル・パイト、シディ・ラルビ・シェルカウイ。“言葉で踊る”ダンサーたちとの新たな試みに参加し、語り、考えてみたい(稲田奈緒美)

[Contemporary dance TALK EVENT] Dance Labo《Dancer, dancing with words – Aiming for Socially Engaged Dance》/ Sept 3. ZOU-NO-HANA TERRACE. http://www.zounohana.com/schedule/detail.php?article_id=962


◆ルッシュワルツのダンス公演『tide』

9月13日(渋谷区文化総合センター大和田さくらホール)

◇内田香が主宰するルッシュワルツが新作『tide』を披露する。寺坂薫、佐藤宏美、恩田和恵、西田知代、内田奈央子らのエネルギッシュな群舞を従えて、内田が戦前からの日本のモダンダンス正統派の、あでやかさをたっぷりと見せてくれることを期待する。内田と古くから何度も舞台を共にしてきた所夏海が3年ぶりにもどってくるのも楽しみだ(山野)

[Contemporary Dance] Roussewaltz “tide” / Sept. 13. Shibuya Culture Center Owada.


◆Noism1『Romeo & Juliets』

9月14〜16日(彩の国さいたま芸術劇場)

◇『カルメン』『ラ・バヤデール―幻の国』に続き、Noismの劇的舞踊シリーズに劇団SPACが出演し、ダンサーと俳優が共に『ロミオとジュリエット』に挑む。金森はこの劇的舞踊シリーズで、名作文学や古典バレエの大作を大胆に解体・再構築してきた。今回はプロコフィエフの有名なバレエ音楽を使いながらも設定を大きく変え、病院で起こる愛と死を巡る物語を描く。金森や井関を脇に回してジュリエットたちを演じる若手の奮闘に期待したい。(折田 彩)

[Contemporary Dance] Noism1×SPAC “ROMEO&JULIETS” / Sep. 14-16.  Saitama Arts Theater (Main Theater)


◆Dance Dance Dance @ Yokohama 2018 バレエ・ロレーヌ公演

9月16、17日(KAAT神奈川芸術劇場)

◇フランスというとパリ・オペラ座ばかりが注目されがちだが、小粒でもキラリと光る個性的なバレエ団も多数存在する。国立振付センター バレエ・ロレーヌはそんなカンパニーの一つ。フランス北部のナンシーが拠点で、コンテンポラリーを専門としている。フランスに散在する国立振付センター(CCN)の一つに認定されているだけあって、意欲的にコンテンポラリー作品の創作と継承に力を入れているのだ。今回上演するのは、日本ではあまり観られないアメリカのポストモダンの巨匠マース・カニングハムの作品『SOUNDDANCE』(1973)、ウィリアム・フォーサイスの初期の快作『STEPTEXT』(1985)、そして、クラブシーンと伝統的なダンスを融合した刺激的なパフォーマンスで脚光を浴びているセシリア・ベンゴレア&フランソワ・シェニョーの『DEVOTED』(2015)といういずれも一癖ある三作品。ダンスファンならずとも現代アートに興味がある人、そして、バレエが苦手という人にも是非観て欲しい。(吉田 香)

[Contemporary Dance] CCN (Centre Choregraphique National) - Ballet de Lorraine / September 16 - 17. KAAT Kanagawa Arts Theater. http://www.kaat.jp/english/


◆世界ゴールド祭2018  

9月22日―10月8日(彩の国さいたま芸術劇場)

◇昨年、キックオフイベントが催されて話題を呼んだ『世界ゴールド祭』が本格的に始まる。日本、英国、オーストラリア、シンガポールから高齢者のダンス、演劇のグループが来日し、公演やワークショップ、シンポジウムが行われる。高齢者のダンスや演劇が何故注目されるのか。単に高齢者の頑張りが評価されているのではなく、人生の様々な時間を積み重ねてきた彼ら、彼女らの存在自体がダンス、演劇に新たな意味と価値を与え、見る人にも、高齢化が進む社会にも新たな発見や感動をもたらすからだ。主催する彩の国さいたま芸術劇場は、故蜷川幸雄の発案によって設立された、55歳以上の高齢者演劇集団であるさいたまゴールド・シアターの拠点である。彼らの演劇公演にも毎回衝撃を受けるが、その他の団体も既に高い評価を得ている。従来のダンスや演劇を超えて、現代の社会で何が生まれようとしているのか、是非目撃してほしい。(稲田)

[Contemporary dance, theatre, Symposium, workshop]《World Gold Theatre 2018》/ September 22 - October 8. Saitama Arts Theatre. http://www.saf.or.jp/information/detail/790

◆NBAバレエ団『リトル・マーメイド』

9月28〜30日(新国立劇場中ホール)

◇これまでも『ガチョーク讃歌』の上演や、『HIBARI』のクリエーションなど、NBAバレエ団とは縁の深い振付家、リン・テイラー・コーベットによる日本初演『リトルマーメイド』。2012年にキャロライナ・バレエで初演された本作は、歌やナレーション、そしてプロジェクションマッピングも融合した意欲作だ。バレエ愛好家から初心者まで、幅広い観客を惹きつけるに違いない。近年、独自のレパートリーを着実に増やしファンを獲得している同団の、新たなる挑戦に期待したい。(宮本珠希)

[Ballet] NBA Ballet Company "The Little Mermaid" / Sep. 28 -30. New National Theatre (Playhouse).

◆牧阿佐美バレエ団『白鳥の湖』

9月29、30日(文京シビックホール)

◇牧 阿佐美バレエ団の『白鳥の湖』は、プティパ/イワノフ版の流れを汲むテリー・ウエストモーランド版。今回は、これまで数々の主演を務め充実期を迎えている青山季可&幅広い役柄で活躍を見せる菊地 研、そして同作初主演となる気鋭・阿部裕恵&安定したテクニックと端正な雰囲気を兼ね備えた清瀧千晴のダブルキャストで上演される。ハリウッド映画『バットマン』の衣装を手がけたボブ・リングウッドによる美術も必見だ。また、29日には、鑑賞教室やバックステージツアーも開催される(要事前申し込み)。名作の魅力をより深く、多面的に知ることができる絶好の機会、ぜひご参加を!(宮本)

[Ballet] Asami Maki Ballet "Swan Lake" / Sep. 29 - 30. Bunkyo Civic Hall.



outofnice at 23:41公演情報

August 27, 2018

<志賀育恵、佐合萌香、中森理恵、キム・セジョン、玉浦誠、内村和真>
2018年7月7日、東京シティ・バレエ団《ウヴェ・ショルツ・セレクション》(ティアラこうとう・大ホール)で、ショルツ振付『ベートーヴェン交響曲第7番』を踊る

<モダンディーズ>
2018年7月8日、東京新聞第45回現代舞踊展(メルパルクホール東京)で、中村隆彦振付『ある意味で輪廻』を踊る

<鈴木千琴>
2018年7月9日、《第32回 岡田昌己スペインを踊る》(国立劇場・小劇場)で、岡田振付『Laberinto フラメンコに革新を』を踊る

<西川祐子>
2018年7月13日、花柳茂香舞踊研究会《えんの会〜花柳茂香先生を偲びて〜》(国立劇場・小劇場)で、花柳茂香振付『原野』を踊る

<福田有美子、アクリ士門>
2018年7月15日、第8回アクリ・堀本バレエアカデミー公演『眠れる森の美女』(さいたま市文化センター・大ホール)で、フロリナ王女と青い鳥のパ・ド・ドゥを踊る

<ケイ・タケイ>
2018年7月16日、シアターΧ国際舞台芸術祭2018《クロージング・ガラ》(東京・両国シアターΧ)で、自作の『RUN』を踊る

<伊藤郁女>
2018年7月21日、伊藤郁女『私は言葉を信じないので踊る』(彩の国さいたま芸術劇場・小ホール)で、自作を伊藤博史と踊る

<オニール八菜>
2018年7月27日、有馬龍子記念京都バレエ団公演 京都・パリ姉妹都市提携60周年記念《トリプル・ビル》(ロームシアター京都・メインホール)で、ファブリス・ブルジョワ新演出『ラ・バヤデール』第2幕より抜粋をカール・パケットと踊る

<相澤優美>
2018年7月28日、《バレエ・アステラス2018〜海外で活躍する日本人バレエダンサーを迎えて〜》(新国立劇場・オペラパレス)で、サシャ・リヴァ振付『End of Eternity』をヴラディミール・イポリトフと踊る

<菅井円加>
2018年7月30日、Bright Step 2018(メルパルクホール東京)で、『ドン・キホーテ』よりジプシーの踊りを西島勇人らと踊る

《THE DANCE TIMES》選出ダンサー月間ベストテンは、仲間の評論家をはじめとする多くの舞踊界の人たちとの劇場のロビーでの噂話などに含まれた本音のところを参考にして、ダンス・タイムズ編集部で協議し、最終的に決めます。ひとつの公演からはベストの1件だけ、月間でひとりのダンサーをダブって選ぶことはしないというルールでやっています。


ayaorita at 15:25

August 02, 2018

ダンス・タイムズ編集部が選んだ来月のお勧め公演をご紹介します。あくまでもメンバー個人の予想に基づいていますので、公演の内容を保証するものではありません。ぜひ、観客の皆さまが劇場へ行ってご確認ください。また、720日時点の情報を基にしていますので、日程、出演者、演目等が変更される場合もあります。完売の場合もありますので、事前にご確認ください。

 

【ダンス・タイムズがお勧めする 2018年8月公演】


◆日本バレエ協会創立60周年記念《全国合同バレエの夕べ》

8月3、4日(新国立劇場オペラパレス)

◇協会創立60周年を祝っての《全国合同バレエの夕べ》は、日本全国のバレエの現状を知る上で見逃せない機会だと思う。毎回上演の『卒業舞踏会』では、高岸直樹の老将軍、マシモ・アクリの女校長という配役が用意されている。どのようなラブ・シーンが展開されるのか、これも見逃すわけにはいかない。(山野博大)


◆イデビアン・クルー『排気口』

8月9〜12日(世田谷パブリックシアター)

◇イデビアン・クルーが『排気口』を上演したのは2008年8月だった。それをこんどはどのように改定して見せてくれるのだろうか。安藤洋子、金子あい、斉藤美音子ら、前回踊ったダンサーがまた登場する。10年の時の経過が彼らにどのような変化をもたらしているのかを見るのも楽しみだ。(山野)


◆大和シティバレエ『YAMATO City Ballet Summer Concert2018』

8月10日(大和市文化創造拠点シリウス 芸術文化ホール)

◇国内外で活躍するダンサーたちをゲストに招き、大和市に拠点を置く佐々木三夏バレエアカデミーの在校生たちと共に4演目を上演する。関直人振付の『ゆきひめ』は日本の題材を用いた”バレエ・ブラン(白のバレエ)”。70年代の初演時は女性パートを日本舞踊の踊り手が務めたそうだ。小野絢子は日舞の素養もあり、楽しみだ。新国立劇場で2016年に上演された宝満直也振付の『3匹の子ぶた』の再演も見逃せない。福田圭吾、八幡顕光、池田武志の初演キャストに菅井円加が新たに加わる。もう一つの宝満振付作品は『Evony Ivory』。宝満本人と米沢唯が出演する。鈴木未央振付改訂の『千夜一夜物語』は、五月女遥が主演する。小柄ながら個性と存在感のある五月女の演じるシェヘラザードに期待が高まる。(隅田有)


◆日本舞踊の可能性 vol.1 『展覧会の絵』

8月10日(浅草公会堂)

◇日本舞踊は古典作品を保存、継承するだけでなく創作も盛んに行っている。多ジャンルとのコラボも行われるものの、成功するのは容易ではない。しかし、藤間蘭黄による『信長』は、バレエのファルフ・ルジマトフと岩田守弘を迎えて高い評価を得、再演を繰り返している。それは振付、演出、出演する舞踊家たちがそれぞれの芸術に対して理解と尊敬をいかに深め、コミュニケーションを図るかによるのだろう。その蘭黄が再びバレエとのコラボに挑戦するのが、ムソルグスキーのピアノ組曲『展覧会の絵』だ。2017年にキエフ市内にある「キエフの大門」(『展覧会の絵』の終曲で、同地の観光名所でもある「黄金の門」)でピアノの生演奏によって初演され、バレエダンサーであり現在はキエフ国立バレエ学校芸術監督でもある寺田宣弘と蘭黄が踊った。その後、2018年にはウクライナ国立歌劇場でのガラ公演にも招かれた本作が、東京で初演される。ピアノ演奏は木曽真奈美。そして、『鷺娘』ではプロジェクションマッピングによる映像とのコラボが行われ、蘭黄が映像の中で、祖母(人間国宝の藤間藤子)、母(藤間蘭景)と共演する。日本舞踊に流れる雄大な歴史と舞踊家たちが紡いできた時間の美しさ、愛おしさ、革新を受け入れる度量の広さを感じさせる公演になるだろう。タイトルにあるように「日本舞踊の可能性」がvol.1、2、3…、と続いていくことを願い、また私たちも観客という同伴者になりたいものだ。(稲田奈緒美)


アクラム・カーン カンパニー『チョット・デッシュ』

2018年8月11、12、17、18、22〜25日(ロームシアター京都・ノースホール、金沢21世紀美術館シアター21、横浜赤レンガ倉庫1号館3Fホール)

◇2013年に彩の国さいたま芸術劇場で上演されたアクラム・カーンのソロ公演『DESH-デッシュ』が、子供も鑑賞できるようにリクリエーションされた『チョット・デッシュ(Chotto Desh)』として再び日本に戻ってくる。『DESH』は、カーンがバングラデシュ系イギリス人という自身のルーツや父の人生、子供の頃の思い出を言葉とダンスで紡いでいく構成で、ティム・イップの幻想的な舞台美術と映像の効果もあり、珠玉の作品になっていた。今作の『チョット・デッシュ』は、カーン自身の出演はなく、カンパニーのデニス・アラマノスとニコラス・リッチーニが交代出演し、シーンを再構築して60分程度に短縮している。ダンスに限らず、児童向けの舞台作品は非日常の世界を描いた夢あふれるファンタジーが多いが、カーンは自分の生きているこの世界を、痛みを抱えながら慈しみを持って描いている。この作品に一人でも多くの子供が触れてくれることを願う。(折田 彩)


◆佐々木美智子バレエスタジオ『バフチサライの泉』

8月16日(八尾プリズムホール)

◇創立40周年を記念して5年ぶりに上演される『バフチサライの泉』は、同団の看板演目であり、中でも、佐々木 大のヌラリは当代きっての当たり役だ。そして、今回は、ギレイ汗を演じる山本隆之にも期待が高まる。きっと新境地を見せてくれるに違いない。他にも、瀬島五月、福岡雄大、福田圭吾ら“踊り盛り”の実力派ダンサーや、佐々木夢奈、林高弘など若手の注目株が名を連ねる。豪華キャストによる、暑さを吹き飛ばすような気迫溢れる踊りに酔いしれたい。(宮本珠希)


◆『エコルマ乗っ取り大作戦!』

8月19日(狛江エコルマホール)

◇「エコルマ」とは、東京は狛江市にある狛江エコルマホールのこと。子供たちが、振付家でダンサーの伊藤キムと一緒にダンスをしたり、美術家のTOPPIとオブジェを作ったり、このホールをまるごと使って遊園地のようにしてしまおうという作戦だ。小学2年生〜高校3年生の子供たち30名が10日に渡ってワークショップを行い、最終日には発表を行う。発表公演(ダンス&インスタレーション)の入場は無料で、飛び入り参加も可能とのこと。スキンヘッドに眼帯のおじさん(伊藤キム)との衝撃的な出会いから10日を経て、自分たちの身体、紙、布、そして建物等々を自由に使って、子供たちがどんなパーティーを繰り広げるのか見届けよう!(吉田 香)


◆五耀會《動物で描く日本舞踊》

2018年8月22日(東京芸術劇場・プレイハウス)

◇五耀會は日本舞踊のファンを増やすべく、ビギナー向けの解説付き公演を定期的に行っている。ナビゲーターとして上方落語家の桂吉坊を迎え、時には五耀會のメンバー達もマイクを握り、上演の合間に日本舞踊の決まり事や作品の見どころをわかりやすく教えてくれる。今回は《動物》をテーマに据え、『さるかに合戦』や、蛇と蛙がにらめっこをする『蛙』など、子供も楽しめる作品を揃えている。「日本舞踊に興味はあるけどよくわからなくて…」という人こそぜひ足を運んでほしい。(折田)



◆《花形・名作舞踊鑑賞会》

8月22日(国立劇場小劇場)

◇若手・中堅が歌舞伎舞踊の名作を演じる毎年恒例の国立劇場の夏の公演。今回のメンバーと演目選定もバランスよく、その舞台成果に期待が寄せられる。今年の特徴は、ほとんどの演者がそれぞれもっと若い頃に手がけた経験がある演目だということ。当時は無我夢中で形を追うのに精一杯であったり、歯が立たなかったり、思い入れが強すぎて空回りしてしまったり…という過去から時を重ね、色々なことが見えてきた今、再びその演目にチャレンジするということが意義深く、どれも見逃せないものになるだろう。

12時30分開演の部:『年増』若柳美香康、『身替座禅』尾上菊之丞、若柳吉蔵、花柳寿々彦、藤間蘭翔、藤間翔央、『供奴』市山松扇、16時開演の部:『鷺娘』市川ぼたん、『将門』花柳せいら、花柳典幸、『山帰り』藤間達也。(阿部さとみ)


◆JAPON dance project 2018 x 新国立劇場バレエ団『Summer/Night/Dream』

8月25、26日(新国立劇場中ホール)

◇国際的に活躍する日本人ダンサー、振付家が新国立劇場に集い、2014年に第一回公演『CLOUD/CROWD』、2016年に第二回公演『Move/Still』と、隔年で行われてきたJAPON dance projectが、今年の夏も上演される。今回は、これまでの抽象的なテーマとは異なり、シェイクスピアの『真夏の夜の夢』を基に創作するという。とはいえ、これまでも高い技術と洗練された構成、振付で毎回観客を魅了してきたメンバーが、単なる物語作品を踊るわけがない。タイトル『Summer/Night/Dream』に込められた「/(スラッシュ)」は、物語をどのように解体、飛躍、発展させるのだろうか。メンバーは遠藤康行、小池ミモザ、柳本雅寛が中心となり、新たに服部有吉(元ハンブルグバレエ団)、津川友利江(元カンパニー・プレルジョカージュ)の海外組を迎え、新国立劇場バレエ団からは米沢唯、渡邊峻郁、池田理沙子ら10名が参戦する。美術の長谷川匠、衣装のミラ・エック、照明の足立恒も加わり、今までにないダンス、見たことのない空間が出現するに違いない。(稲田)




outofnice at 08:17公演情報
記事検索